インターン&文化祭 編
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夜になり、ニュースに出ていたインターン組のいずっくん、切島くん、お茶子ちゃん、梅雨ちゃんが寮に帰ってきた。
心配でニュースをかじりつくようにみんな見ていたため、玄関はもう大騒ぎだ。
『もーー心配したんだからね!聞いてもなんにも言ってくれないし!』
「ご、ごめんね!箝口令しかれてて!」
「言えなくて心苦しかったけど、心配してくれてたのはすごい嬉しかったよ。ありがとうユウちゃん」
『嫌われてるんじゃないかって思っちゃったよ』
「そんなわけ!」
「私はユウちゃんのこと大好きやよ!」
『お茶子ちゃん〜!私も大好き!』
4人ともどこか無理して笑ってるように感じる。あまり無理させるのも悪いと思い、1人ぽつんとソファに座っているかっちゃんの隣に座る。
『無事4人とも帰ってきてくれて良かった』
「どうしようどうしようってうるさかったお前が大人しくなって良かった」
『またそんなこと言ってーかっちゃんだって心配だった癖に』
「るせえ。疲れてんだろ。気が済んだならお前もう寝ろ」
言われて思い出したように睡魔と疲労が押し寄せてくる。かっちゃんとの修行がキツくて、最近はすぐ眠くなってしまう。早寝は健康的でいいかもしれないが、私としてはもうちょっとクラスのみんなとわちゃわちゃしていたい。しかし睡魔には勝てず連日ソファでうとうとしているところをかっちゃんに起こされ、部屋に帰されるという事を繰り返している。
「ここで寝んな!ちゃんと部屋行って寝ろ!」
『んー...ごめん、気が抜けたからなのかな〜突然すごい眠くなっちゃって』
「行くぞ」
『ええ〜かっちゃんも一言くらいかけてきなよ』
「そんなヒマじゃねえんだよ」
「お前らもう寝るの?早くね!?老人かよ!!」
『起きてたいんだけど眠くなっちゃって...ごめん』
「早く行くぞ」
『はーい。ごめんね、おやすみ〜』
(これで何もないんだもんな〜)
(爆豪前にも増して過保護になったよな)
(早く進展しないかなあ)
翌日かっちゃんと轟くんは補習に行き、私は自主練をしていた。
最近かっちゃんと修行してると尻尾が増えそうな感覚と線が見える時がある。また何か新しい技を使えるようになるかもと期待しているのだが、きっかけが足りないのか発動する気配がない。
感覚がするのは決まって、終盤の方。線は日ごと違う場所に現れ、地面の何かを繋ぐように伸びている気がする。
これが綺麗に繋がれば、発動しそうだけど何が条件なんだろう...
「ユウちゃん!自主練?」
『うん!新しい技の発動条件を考え中なんだけど全然分かんないの。いずっくんなら分かるかなあ』
「うーん...聞いただけじゃなんとも...というかユウちゃん、かっちゃんとトレーニングしてるの!?』
『まだやり始めたばっかだけどね。勉強に違わずスパルタで、毎日筋肉痛だしすぐ眠くなっちゃうしでボロボロだよ〜』
「かっちゃん容赦ない...でもそっか、それでかっちゃん最近機嫌良さそうだったんだ」
『ええ〜...私、かっちゃんのストレス発散でボコられてんの?なんて性格悪いんだ...』
「そうじゃなくて、きっとユウちゃんと一緒にいられる時間が増えて嬉しいんだよ」
『そんなに可愛い理由なわけないじゃん!かっちゃんだよ!?というか機嫌良さそうに全然見えないんだけど!』
「あはは...かっちゃんほど良いアドバイスとか出来ないと思うけどユウちゃんさえよければ、今日は僕が一緒にトレーニングしようか?」
『ほんと!?ありがとういずっくん!』
「良かった!その新技を何とか使えるようにしたいよね。その線って今は見えてるかな?」
『今日は見えてない。いつも終わりがけの汗ダクダクで死にかけみたいな状態で見える事が多いから。え、もしかして死にかけないと見れない?』
「んー...汗の落ちた場所とか?血とか髪とかが元で発動する個性って結構多いし。ステインとかトガヒミコみたいな」
『なるほど!DNA的な!とりあえず手っ取り早いのは髪だよね』
とりあえず三本三角っぽく配置してみる。
『あ!いずっくんビンゴかも!線うっすら見える!』
「ほんと!?あとはポイントの数が問題かな?」
『6箇所にしてみるね!』
先程より線が濃く見え、尻尾が増えそうな感覚がする。
この線の形!閃いた瞬間、尻尾が増え地面に円が出来上がり光り始める。
『いずっくん出来た!あの陰陽師っぽい一筆書きの星の円みたいなやつ!これが何なのかは分かんないけど!』
「おめでとう!見れなくて残念だけど、五芒星ってやつかな?じゃあ正解は5箇所ってことか... 五芒星っていうと魔除けとかのイメージが強いし...」
いずっくんのブツブツモードが始まった。長くなりそうだし、とりあえず円の中に入ってみよ。
すごい...!力が溢れてくるような感覚がする。気だけだと思うけど、なんでも出来そうなそんな気分になる。気分に任せて狐火を作ってみると、いつもと同じ掌程度の物を作る感覚で作ったのにとんでもなく大きなものが出来上がった。
すごいけどどうしようコレ!?
試しに円の外へ出ると火は一気に掌サイズまで小さくなり戻るとまた大きくなった。
『いずっくん、ちょっとこっちに来てくれる?』
「ご、ごめん!考えるのに夢中になっちゃって!」
いずっくんに触れた後、円に入り変身する。
「触れた秒数過ぎてるのに戻ってない...!」
『この円に入ってると私の能力が色々強化されるみたい!あっ戻っちゃった。ずっと変身してられる訳ではないのか...いずっくんもう少し近く来てくれる?円の中に入って欲しいんだけど。もー!他の人にも線見えればいいのに』
「ユウちゃん!線見えるようになった!すごい本当に五芒星だ!」
『マジ!?円さえ出来れば、私が見えて欲しいって思った人には見えるようにできるのかな?いずっくん!ちょっと入れ替えやってみるね』
すごい...!入れ替えの同じものと5分は入れ替われないという制約がなくなっている。
『連続で同じ人と入れ替われるのは連携で使えそう!』
「うん!かなり強力だね!視界がコロコロ変わって、混乱するけど...」
『ちょっと酔いそうになるよね...でもこの円すごい!実際はこんな小さな円じゃ使えないだろうし、もっと大きく作ってみようかな〜』
寮の庭に広々と5箇所のポイントをとる。
「流石に大きすぎない?」
『できたらすごいじゃん?ちょっと試しにやってみる!』
五芒星をイメージすると線が五芒星を描き、円が出来上がる。途端に全身の力が抜けて、地面に倒れ込む。
心臓が締め付けられるように痛み、冷や汗が止まらない。体に力が入らず、視界が歪み始める。
遠くでいずっくんの声が聞こえる。
コレ不味いかも...もしかしてこのまま...
嫌.....私はまだ.......