林間合宿 編
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林間合宿当日ワクワクしながらみんなでバスへと乗り込む。
轟くんに隣に座らないかとお誘いを受け、私は轟くんの隣へと座った。
「三条が喜ぶかと思って持ってきた」
『わー!すごい!色んなお菓子がある!』
「どれが好きか分かんねえから色々買ってきた。好きなのあるか?」
『うん!私これとかめっちゃ好き!』
「なら良かった」
ふっと笑う轟くんがかっこよくてついつい見とれてしまう。
『轟くんってほんとイケメンだよね。笑顔の破壊力すごい』
「笑顔で破壊...?」
『今更だけど轟くんって天然なんだね〜可愛い』
「オレは可愛くねえ」
『ふふっそっかそっか』
ムスッとしてる轟くんが可愛い。
『そんな顔してないで〜お菓子でも食べよ!ほら!』
「む...美味いなこれ」
『でしょ!私これ好きなの〜』
「それの期間限定ってのも買った気がする。確か...」
『轟くんどんだけお菓子買ったの!?』
「あった。ほらよ」
『ありがとう〜!』
(職場体験明けから轟、めっちゃ三条にお菓子やってね?餌付け?)
(ペットかよ)
(でも実際、轟は三条のことどう思ってんだろうな?)
(USJの時一緒に寝てたし、前から仲良さそうだったけど、職場体験から更にって感じだよね)
(三条といると轟よく笑ってるし、楽しそうだよな)
(もしかしてもしかして恋の予感〜!)
(爆豪大ピンチじゃん)
(なんか爆豪演習テストで三条にめっちゃ怒鳴られて頭突きされたらしいぜ)
(マジか!?)
1時間程して休憩になり、バスから降りて伸びをする。お菓子を大量に食べたせいでお腹がいっぱいだ。
轟くんマジどんだけ買ったの...カレー食べれなかったらショック...
なんかよくわからんヒーローの人達出てきたし、雲行きが怪しくなってきたぞ...早くバスに戻ろうとしたところで土砂崩れが起こる。
『なにこれーー!?』
全身土だらけでもう大惨事だ。
口の中にも入ってる...
「ユウちゃん大丈夫?」
『口の中ジャリジャリする...お茶子ちゃんは?』
「えへへ、私もそんな感じ」
マジュウだーー!という叫び声の方を見ると変な恐竜みたいなものがいた。
『マジュウだーーー!』
すぐに飯田くん、いずっくん、轟くん、かっちゃんが飛び出して魔獣を破壊した。
『すごい、お見事!』
その後、クラスで全員で役割をざっくり決めつつ、森を進むが魔獣が大量に現れ、なかなか思うように進めない。私は索敵係になったが、耳郎ちゃんの方が全然優秀だし、あまり役に立てていない。しかし魔獣を倒せるパワーはないし、変身はなんの意味も持たない。
ああ...ほんと私ってなんて使えないんだろう...
「おい!ユウ!前線こい!火力補助しろ!」
『う、うん!分かった!』
忘れてた!これなら役に立てる!
「数が多いし、木も多いから使う力は最小限にしときてえ。様子を見つつ、火力を調整していく。お前はとりあえず一定温度の火を作って魔獣が出たら、魔獣の周辺に火寄越せ」
『了解!』
できるだけかっちゃんの動きやすくて、近いとこに火を持ってけばいいよね!
「よし、1体の魔獣に大して、火2個寄越せ。恐らくそれが1番やりやすい」
『2個で大丈夫?かっちゃんずっと前線でだいぶ疲れてるし、私3ついけるよ!お腹も空いてないし!』
「なんだその理由!チッ!じゃあ3つ寄越せ」
『了解!』
みんなで奮闘したが結局、無事森を抜けられたのは5時過ぎだった。
『あ〜〜お腹空いたあ〜〜轟くんがお菓子くれてなかったら死んでた。ありがとう轟くんは命の恩人だ』
「三条は大袈裟だな」
「何てめえ餌付けされてんだ馬鹿!」
『餌付けって言い方酷くない!?』
「お前らの連携すごかったな。あれでだいぶ効率が上がった」
『あれが前言ってた火力上げ!今回森だったからできなかったけど、今度特大ファイヤー作ろうね轟くん!』
「あれがか。ああ、楽しそうだ」
「チッ!」
『アー!いずっくんがチビくんにノックアウトされた!?』
「ハッ!マセガキ」
「おまえに似てねえか?」
『ブフッ!ほんとだ小さい頃のかっちゃんに激似じゃん!』
「あ!?似てねえよ!つーかてめェ喋ってんじゃねえぞ舐めプ野郎」
「悪い」
『かっちゃん!ホントの事なんだから怒らないの!轟くんと仲良くしてって言ったじゃん』
「チッ!」
案内された部屋に入ると、ご飯は既に用意されており、たくさんの料理が机に並んでいる。
『うわぁーー!ご飯だ!!いただきます!』
「うるせえな。肉ばっか食ってんじゃねえ、野菜もちゃんと食え」
『はーい。かっちゃん、そっちのやつ取って!』
「ん」
(兄弟っていうか親子みたいね)
(爆豪がさらっと食べ物皿に取ってあげてるのすごい笑えるんだけど)
(手慣れてる感...2人の日常が垣間見える)
あー美味しかった!ご飯の後は温泉とか最高!
『温泉とか久しぶりだしテンション上がる!』
「ユウ、テンション高すぎ」
「前からちょっと気になってたんだけど、ユウちゃんの制服とかジャージのサイズ合ってないんじゃないかしら?」
「確かに大きいよね〜注文ミスった?」
『違うよーこれから大きくなる予定だから大きいの買ったの!』
「ブフッ」「可愛い...!」
「大きくなるといいね〜」
『絶対なるから見ててよね!』
「あと服関連で、ネクタイしてないのはなんで?爆豪と揃えてんの?」
『なんか私ばっかり質問攻めに...揃えてるとかじゃなくて、私はネクタイ結べないからしてないだけです...』
「不器用...!」「可愛い!」
恥ずかしい!
次なる質問が来る前に急いでお風呂に入ってしまおうと服を脱ぐ。
「ユウちゃん、その火傷どうしたの!?」
「痛くない?包帯ずっとしてたのってこれのせいだったのね」
『小さい頃についたやつだし全然痛くないよ!包帯もステインに腕やられて、治ってきたなーと思ったらオールマイトにやられて包帯外せなくなっただけだから。暑いし、そろそろ外しても大丈夫かなあ』
「小さい頃ってかなりの火傷だけど、ユウちゃん何か火事にでも巻き込まれたの?」
『火事じゃなくて事件に巻き込まれて、殺されそうになった時についたんだよね』
「殺されそうになった!?ユウちゃんよく無事だったね。嫌なこと思い出させてごめんね!」
『別に嫌じゃないから大丈夫だよ!この火傷は私が初めて大切な人を守れた証なの!男の勲章的なやつ』
「男の勲章って...」
「でもそっかーなんかかっこいいね!」
『温泉入れば傷治るっていうし、今日で包帯卒業だー!』
「三条さん!走ると危険です!」
「子ども...」
あーめっちゃ気持ちいい!温泉最高!
「ユウちゃん隙ありー!」
『うおォっ!』
<男湯>
<クッソ色気のねえ声だな>
<ハハッユウらしいじゃねえか>
『ふぁ!?』
「おー!ユウちゃん結構おっぱい大っきい!」
「制服とか大きめだし、コスチュームも体型分かりずらいから新発見だ!」
『葉隠ちゃん、芦戸ちゃんやめて!恥ずかしい!』
<...........................>
<.....やべえ>
<.....やべえな>
<緑谷くん!爆豪くん!大丈夫か!?しっかりしろ!>
<緑谷、爆豪、逆上せたのか?冷やすか?>
<もうこれは行くっきゃねえだろ!!壁とは超える為にある!!Plus ultra!!!>
<校訓を汚すんじゃないよ!!>
「なんか峰田くんの声が!?」
「嘘!」
峰田くんはあのかっちゃんに似た男の子によって成敗された。
「やっぱり峰田ちゃんサイテーね」
「ありがとう洸汰くーん!」
『あ!落ちる!』
「大丈夫!無事キャッチしたから安心して!」
『流石いずっくん!』
「う、ううn」
『いずっくん!?』
なんかだいぶキョドってたけど大丈夫かな...
その後、お風呂から出て会うクラスの男子に片っ端から目線を逸らされ、素っ気ない態度をとられるという謎の状況に陥っている。
いじめ?いじめなのこれ...
「しょげた顔してどうしたんだ三条」
『轟くん!良かった...やっと普通に接してくれる人が...ありがとう轟くん...心折れるとこだった』
「よくわかんねえが良かったな?」
『うん!良かった!轟くんだけは私とずっと友達でいてくれる!』
「...」
『えっここでノーコメントとか1番傷付くんですけど!?轟くん酷い!』
「...ん?わりィ聞いてなかった」
『わざとか素かどっちだこれ...』
「お前、腕火傷してんのか」
『えっ?うん』
「いつだ?もしかして職場体験の時か?」
『轟くん落ち着いて!圧が怖い圧が!これは小さい頃についたの!』
「そうか。それでいつも包帯してたんだな」
『なんかデジャブー...包帯はステインにやられて治ったかな?と思ったらオールマイトにやられて外せなくなっただけだから!隠してたつもり全然ないし!これは男の勲章的なアレだから!』
「お前、女だろ」
『的なって言ったじゃん!これは名誉の負傷でついたものだから、私は隠す気なんて全くないよ』
「名誉の負傷...」
『なんか考え込んでるけどどうかした?』
「いや...なんでもねえ。女なら普通気にして隠したりするもんだろ」
『ほんと轟くん容赦ない!どうせ私は女らしくないですー知ってますー』
「そうじゃねえ。さっきの言葉すげえカッコイイなって思った」
『なんか轟くんにかっこいいって言われるとこそばゆいな...でも轟くんだって隠さず堂々としてるじゃん!一緒だよ一緒!』
「オレは.....まあそうか。戦闘の時といい、お前って結構かっこいいとこあるな。ただの馬鹿だと思ってて悪かった」
『その謝罪はなんか傷付く!』
マイペース×マイペース