最終決戦偏
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今日も探索であちこち駆け回り、疲れ切った状態で寮へと帰還する。
こくこくと寝そうになってるところにオールマイトが超絶元気に入ってきた。
続けて校長と警察の人が入ってきたとこを見るに何か重要な案件なのだろう。
第二次決戦の最終プラン...
「この捜索で奴が見つかる可能性は低い」
「爆豪が言ってたけど.....」
「改めてみなまで言われるとな...」
「無駄ってことすか」
「逆だイレイザーの作戦に繋がる。緑谷くん帰還からのこの流れを焦燥と疲弊に見せたい」
「我々が悪手を取り続けている。思惑通りと気持ちよくさせ、イレイザーが発案した〔内通者でAFOを任意の場所に誘き出す〕成功率を上げる」
「じゃあ!青山くん...!」
「よかったよぉ!」
「あの...ですが...嘘をつけば殺されると青山さんのお父さまは仰っていました。嘘の判別方法が判然としない以上まだ青山さん達への危険が」
「それもクリアだ。他にもたくさんいるであろうお仲間の言葉を全て精査しながら動いているとは思えない。音声で即時判定できるシステムがあるはず。ではその音声に嘘も何もなければ奴は安心して現れる。だから相澤くんのアイデア通り彼が活きる!」
「ちゃす」
『心操くん!?』
「心操ーーッ!!」
「コスかっけー!!」
「...まいっちゃうよな。4月になったらヒーロー科に編入してみんなと競い合ってくと思ってた。その為に個性伸ばし訓練続けてきたのにまさか進級留め置きなんてさ。行けるぜ。オレが青山と両親喋らせれば、そこにオレの意思も彼らの感情も介入しない」
「スッゲーー」
「すげぇや!!サンキュー!!シンソー!!」
「A組入るの!?B組入るの!?」
「AにしろA!!」
すごいな心操くん...ずっと努力してきたんだ。
目が合うと心操くんはこちらに歩いてきた。
「三条、記憶戻ったんだってな。よかった。でも戦闘出るのか?」
『心配かけてごめんね。うん。出るよ』
「三条少女、作戦の提案はしたが無理しなくていい」
「キツければ後方支援でいいんだぞ!」
「前回十分頑張ったんだから!」
『みんなありがとう。でも私がいてプラスになるんだったら私は前線に立つ』
「配置的には問題ないと思うが何が起こるか分からない。そこで三条少女がまたパニック状態になってしまったり、動けないような事態になれば非常に危険だ。だから本当に無理はせず考えて欲しい」
『1人じゃないので大丈夫です。なんなら本命の配置でもいいですよ。やられっぱなしは腹が立つので』
「そ、そうか(こ、怖い...いつものにこやかな三条少女はどこに...)」
「お前の仇はオレがちゃんと取っておく。だから前線出ンだったら今の配置でやれることをやれ」
『...うん』
本当は行って欲しくない。だって他とは段違いに危険で、もしかしたら死んでしまうかもしれない。
私が知らない、見ていない間に...
私だけ残されるようなことになったら、どう生きていいか分からない。どうしようもなく辛くてかっちゃんに救ってもらった命を自分で終わらせることになるかもしれない。
でもそんな事を言ったらかっちゃんを困らせてしまう。かっちゃんの努力して積み上げてきたものを否定することになってしまう。
自分のヒーローである彼を信じることができないなんて最低だと思う。だけど心配で不安で仕方がない。
協議が終わった後、すぐに部屋へと帰りベッドに潜ったが一睡もできず朝になってしまった。
《皆さん、ありがとうございました!》
雄英高校を出る前にクラス全員で並び、集まった人達に挨拶をする。その後、家族や見送りに来てくれた人達と個別に話す機会が与えられたが話す相手がいない私はみんなが話しているところをぼんやり眺めていた。
お母さんやお父さんが生きてたらなんて声を掛けてくれたんだろう
「行くぞ」
『え!?何どこに!?』
何も言わずに腕を引っ張っていくかっちゃんにされるがままついて行く。
「ユウちゃん!よかった!無事記憶戻ったのね!あ!ごめんね!触っても大丈夫だった?」
『大丈夫です。心配かけてごめんなさい』
声が聞こえるや否や光己さんに苦しいくらい抱きしめられる。
「本当によかった!勝己も元気そうだし」
「実の息子は二の次かよ」
「はは...状況が状況だったからね。母さんずっと心配してたし仕方ないよ。よく頑張ったね、勝己」
「ちっ...」
「でもユウちゃんが無事に戻って本当によかった」
『お父さんもご心配おかけしてすいませんでした』
「おいユウ」
『なに...!?』
突然抱き寄せられ、かっちゃんの胸板が顔へと当たる。
「「!?」」
「ユウと付き合い始めた。これで文句ねえだろ」
「キャーー!ほんとに!?よくやった勝己!」
「おめでとう勝己...!」
『か、かかかっちゃん!?そ、そんないきなりっ』
まだ付き合ってほんの数日なのにいきなり両親の前でとかある!?恥ずかしすぎて死んじゃう!
「やっとユウちゃんが家に来てくれるのが夢じゃなくなった...!ウエディングドレス張り切ってデザインしなきゃ!」
「母さん、それはちょっと早すぎるんじゃ...」
『う、うえウエディングドレス!?』
「そりゃあいつかは結婚すんだし要るだろ」
『け、結婚...息子さんを僕にください的なこと私もした方がいいの...?』
「そんなん聞いたことねーわ!お前は貰われる側だろーが!」
「も〜ユウちゃん可愛い!結婚はまだだけどこの戦いが終わったら付き合ったって報告に行かないとね」
『!』
「そうだな。この前言ったこと実行できてねえし、怒られっかもしれねえけど」
「きっと三条さんなら許してくれるよ」
2人ともちゃんとかっちゃんが勝って帰ってくるって当たり前みたいに信じてる。私もそうじゃなきゃいけないのにダメだな私...
「ユウちゃん、勝己のことよろしくね。こいつすぐ無茶するから。勝己、ちゃんとユウちゃん守りなさいよ?」
「たりめーだろ」
「2人とも気をつけて行っておいで」
「頑張りなさいよ〜?」
「いってえなクソ!」
『いってきます!』
バシッと背を叩かれたかっちゃんとともに門へと向かう。
「これでもうオレのとこ来るしかなくなったな」
『私なんかでいいのかなあ...』
「ババアの喜びよう見てなかったんか。ガキの頃からお前を嫁に貰えって騒いでたし、良いに決まっとるわ」
『ええー!?そうなの!?』
将来は安泰?