映画 2人の英雄
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「ユウ!火ぃ寄越せ!」
『!了解!』
完全に足手まといかと思ったけどこれなら少し役に立てそう...!
かっちゃんが戦ってるデカヴィランの方はなんとか押し切れそうだ。
でも轟くんの方のヴィランはどういう個性か分からないが攻撃が丸く切り裂かれてしまい、当たらない。
「あいつ空間に穴を開けてんじゃねえ。えぐってやがる!」
『そんな個性あるの!?』
「そういうことか...チッ、キリがねえ。いつまでもテメーに構ってられねえんだよ!ユウ!ありったけ寄越せ!」
『うん!』
「ハウザーインパクト!!」
大爆発が起き、ヴィランは変身が解け気絶した。
『やった!倒した!』
「よくも!」
ヴィランがかっちゃんの方へ向かっていく。
速い!
『かっちゃん!』
「爆豪!」
どうしよう間に合わない!必死にかっちゃんの方へと走るがもうヴィランはかっちゃんのすぐ前に迫っている。
何かヴィランを足止めする方法は...
!一か八かお願い!
『どこ向かってンだァ?クソマヌケ!』
「!?お前、何故そこに!?」
気が逸れた!
しかしヴィランは再びかっちゃんへと向き直り攻撃を仕掛ける。
『かっちゃん!』
シャツの袖は切れてしまったが、かっちゃんはギリギリ攻撃をかわした。
よかった...
切れたかっちゃんのシャツの袖の欠片がヴィランへと舞い落ちる。
「チッ!...なんだこりゃ?」
「オレの手の汗だよ。ニトロみてえなもんだ」
これで着火させれば!
『轟くん!』
「!」
轟くんの炎がヴィランへと当たり大爆発が起きる。倒れたヴィランを轟くんが凍らせ、無事決着がついた。
『終わった...切島くん助けなきゃ!』
「無事か?」
『めっちゃ岩に埋もれてるけど大丈夫!?』
「動けねえ、助けてくれ」
「アホか。お前は個性解けばいいだけだろうが」
「ああそっか。いやービックリした」
「とりあえず怪我がなくてよかった」
「おう!おめえらもな」
『全身粉砕しちゃいそうな勢いで吹っ飛んだのに切島くんの個性すごい...』
「けっ...あんがとよ」
「んだよらしくねえ。気にすんな!」
「してねえわ!」
切島くんが庇ってやられたの気にしてたんだ。ちょっとかっちゃんが成長した...!そして切島くんカッコよすぎるぜ!
「お前も...変身して時間稼いでくんなかったら避けらんなかった」
『私のはかっちゃんが助けてくれてたおかげだよ。あの時触れてなかったら変身できなかったし。お礼を言うなら轟くんでしょ?最後轟くんのおかげで勝てたんだし』
「あれはオレの作戦勝ちだ!オレの功績だ!」
やっぱ何も成長してない!
「そうだな。よし、緑谷達を追うぞ」
『ブフッ!誰かと違って轟くん大人』
「うっせえ!命令すんな!」
「轟、詳しく教えてくれ」
『!?なんかロボットいっぱい来た!?』
「やつら本気になったようだな」
「やるっきゃねえな!」
『こんなの倒しきれな』
大きな爆発音がし、バキバキバキっ!という音とともに辺りが凍りつく。
「何突っ立ってんだ!」
「行くぞ」
『おお...』
「やっぱすげえなお前ら!」
難なくロボットの集団を突破し、先へと進む。
『ハア...はあ...』
「大丈夫かユウ!」
『もっ...むり...先行っててっ...』
なんとかここまで3人のペースに追いついて来たが、これ以上は流石にもう走れない。
「チッ!早く捕まれ!」
『ダメ!1秒でも早くシステムを...戻さなきゃ...後で追いつく...から...みんな早く行って!』
「ちゃんと来いよ」
「先行ってるぜ!」
「来なかったら承知しねぇぞ!」
3人の背中を見送り呼吸を整える。
やっぱりダメだな私...
息を弾ませながら歩いて3人を追いかけるが階段を見かけて重大なことに気が付いた。
3人ってどこに行ったの!?
どのルートを進んでいるのかも分からないし
目的地がどこなのかも全く分からない。
ヤバいどうしよう...
真っ直ぐ行くべきか階段を上るべきか悩んだが、とりあえず管制室は200階だし上に行けばいずっくん達と合流できるかもしれないと階段を上る。
階段キッつい...
上っている途中で建物が揺れ、慌てて手すりに掴まる。
地震?でも上から揺れが来ているような...
階段を上がるにつれ揺れが大きくなっていく。
やっぱり上で何か起きてる!
やっとの思いで屋上に辿り着き、目に入った光景に唖然とする。
『なにアレ...』
とてつもなく大きなロボットが動いている。
ロボットにオールマイトが攻撃しているのが見え、我に返る。
オールマイトが戦っている以上あのロボットは敵なのだろう。
あれを倒さなければいけないの?そもそも勝てるの?オールマイトが押されている。やっぱりいくらオールマイトでも...
『!』
激しい戦いの中で壊れたのであろう大きな鉄の破片のような物が落下してくる。
こんなの避けられない...!
怖くてギュッと目を閉じると爆発音が鳴り、浮遊感に襲われる。
『かっちゃん!』
「何やってんだと言いてえとこだが、よく追いついた」
離れた場所に下ろされ、頭を撫でられる。
「ユウちゃん!」
「三条さん!」
『みんな!無事でよかった!』
「ここで待っとっけ」
『どこ行くの!もしかしてあれと』
「オールマイトの手助けに行くだけだ。心配すんな」
『うん...頑張ってね!かっちゃん!』
「ああ!」
ハラハラしながら前線の戦いを見守る。
マズい!
オールマイトがやられると思ったその瞬間、見覚えのある背中が見えた。
『いずっくん!』
オールマイトといずっくんが畳み掛けるように攻撃を繰り出す。かっちゃんと轟くんが敵の攻撃を阻止し、あと一歩というとこまできた。
『ぶちかませ!いずっくん!』
オールマイトといずっくんのパンチが炸裂しロボットは倒れた。
「よっしゃー!」
「ヴィランをやっつけたんだ!」
みんなで喜びを分かち合い、かっちゃんの元へと向かう。
『やったね!かっちゃん!』
「たりめーだろ」
『轟くんも!』
「ああ」
!?轟くんの服が破れすぎてて目のやり場に困る!!
「三条顔赤えぞ。熱あんじゃねえか?」
『な、なない!なんでもない!いっ!』
慌てて後退すると何か踏んだらしく、ふらついたところを轟くんに抱き止められる。
「大丈夫か!」
『だだだだダいじょうぶ!』
顔近いしダイレクトに顔に胸板当たってるし全然だいじょばない。恥ずかしすぎて死ぬ。
「チィッ!何やっとんだクソチビ!」
グイッと後ろに引っ張られ、かっちゃんの腕の中に収まる。
うん!すごい落ち着く!
『ありがとうかっちゃん...恥ずか死ぬとこだった』
「クソが!」
『お礼言ったのに何故!?』
「三条、ほんとに足大丈夫か?」
『へ!?...あ...痛い...』
「座って足見せろ。血出てんじゃねーか!ったく、何が大丈夫だ」
ビリビリと服の袖を破り、足に巻いてくれるかっちゃんを見て罪悪感に苛まれる。
『ごめん...服こんな風にしちゃって光己さんに怒られちゃうんじゃ』
「クソ髪のだから問題ねえ」
『えええ!?余計問題だよ!!どうしよう!』
「元々片方ちぎれてたし、両方ちぎれたって変わんねえだろ」
『そういうことじゃなくない!?』
「つーかなんで裸足だよ!そりゃ怪我すんだろ!」
『だって頑張ったけど全然ヒールで歩けないんだもん!しょうがないじゃん!』
「お前がヒール履いたとこでチビがちょいチビになるだけだし履く必要ねえだろ」
『も〜!かっちゃん酷い!』
「喧嘩してねえでみんなのとこ行くぞ」
「オレに指図すんな半分ヤロー!」
『もー!仲良くしてって言ってるじゃん!』
「おい、早く乗れ」
『むぅ...』
かっちゃんにおんぶされながら、みんなの元へと向かう。
「三条、足そんなんじゃ動くの大変だし、気軽になんでも言ってくれ。お前ができる限りベッドから動かなくて済むように」
「ハァ!?ベッドだあァ!?ぶっ殺ス!!」
『わっ!ちょっとかっちゃん暴れないで!落っちゃう!』
いつになったら仲良くしてくれるんだろ...
MOVIE END