映画 ワールドヒーローズミッション
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『今日でオセオンとお別れか〜』
「そうだね。色々あったけどみんな無事で良かった」
「pi〜!」
『こ、この可愛い鳴き声は!』
「ロディ!退院は明後日じゃ?」
「もう大丈夫だってよ」
「よかった...」
「あのままくたばってたら伝説になれたかもしんねーのにな」
「縁起でもないこと言わないで」
「ハハハ」
いいなー楽しそう...何話してるんだろ。
空気を読んでかっちゃんと轟くんと先にエスカレーターに乗ったはいいが内容が気になるし、ピノへの心残りがすごい。
『うう...ピノ可愛い。触りたい...』
「ケッ!アレのどこが可愛いんだよ」
「ロディじゃなくてピノなんだな」
『も、もちろんロディもだよ!?助けてくれたし優しいしかっこいいし!』
「ああ゛?」
『なんでキレてんの!?あ!忘れてた!!』
慌てて階段を駆け下り、ロディの元へ向かう。
『ロディ!これありがとう!じゃなくてサンキュー!』
頑張って綺麗に洗ったハンカチをロディへと差し出すと、ぽかんとした表情をしたあと私にハンカチを押し戻した。
え!?私が汚しちゃったからもう使いたくないってこと!?
ロディがいずっくんになにか言ってるし、もう辛い...
「貰ったハンカチ置いてきちゃったから次会ったら交換しよう。それまで大事に預かっといてだって」
『うん...!わかった!』
「またなユウ」
突然の日本語に驚いてロディを見るとギュッと抱きしめられた。
何!?どうして!?とパニックになりかけたが、外国じゃハグは挨拶だということに気がつく。変な勘違いをしていた自分に恥ずかしくなりながら、そっとロディを抱きしめ返す。
『またねロディ』
挨拶だと分かっていても恥ずかしくて離れた後顔を見れずにいるとちょんと肩の上が重くなった。
「pi!」
『ピノもまたね!』
撫でるとピノは嬉しそうに擦り寄ってきた。
可愛い!この手触りもたまらん!
「おい!飛行機遅れっぞ!」
「まずい!行くよユウちゃん!バイバイロディ!」
『ピノ、ロディ!バイバイ!』
最後に私の頬にキスをしたあとピノはロディの元へ帰って行った。
『可愛い!ピノにキスされちゃった!ってすごい顔してどうしたのいずっくん?』
「な、なんでもないよ!?」
(僕には来るなって言ったのにユウちゃんにはまたなって言ってたし、ピノがキスってそういうこと!?そういうなのロディ!?)
階段を上がり、かっちゃん達に追いつくと何故か怖い顔をしたかっちゃんがこちらに迫って来た。
「なにてめえ男と抱き合っとんだ!」
『だって挨拶でしょ!?ここ日本じゃないんだよかっちゃん!』
「ンなことわーっとるわ!」
『じゃあなんでキレてんの...あ!かっちゃん美人とハグできなかったからって妬んッ痛!』
「大丈夫か?三条...ユウ」
『大丈夫...いつもの事だから...フルネームになっちゃってるし無理に名前で呼ばなくても...』
「いや、頑張る」
『頑張っちゃうんだ』
「搭乗の時間だ。座席は行きと同じでいいな」
飛行機からオセオンの景色を眺めながら、オセオンでの出来事を思い返す。
『全然実感湧かないけど、この街だけじゃなくて世界救ったんだよね。ロディといずっくんがだけど』
「ああ」
「そんな!みんなの力あってこそだよ!でも、うん。ロディはすごかった。ロディが来てくれなかったら、止められなかった」
『あっちに帰ったら手紙でも送る?あ!お菓子とかみんなの好物送るのもありじゃない!?』
「それはいいかも!」
そんな話をしながら、いつの間にか眠ってしまった私は行きと同じく、半分寝た状態でかっちゃんに引きずられるようにして飛行機を降り、車に押し込まれ雄英へと帰って来た。
『...おっ懐かしの雄英だ』
「何が懐かしだ!まだボケてやがるなコイツ」
「はは...」
「いつもこんなもんじゃねえか?」
まだ眠い...
寮に帰ったらもう一度寝ようと寮の中へと入るが、帰ってきた!!と一気に室内が騒がしくなり目が覚める。
「無事帰ってきてよかった!」
「もー!心配だったんだから!」
「ほんとよかった〜」
みんなの顔を見て、ああ帰って来たんだと実感すると同時に安心する。
『帰ってこれる場所があって、待っててくれる人がいるって幸せだねかっちゃん』
「...そうだな」
『みんなただいま!』
Mission complete!