全面戦争 編
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「ユウちゃんほんとに良かった!ってすごい怪我してる!?シャツすごい赤くなってるよ!?」
「ヤベエだろそれ!」
「昨日の傷は大丈夫?」
『保健室寄ってきたし傷は大丈夫!でも着替えた方がいいねこれ、殺人犯みたい』
「そこは普通被害者だろ。てか爆豪の服も黒いから目立たねえけど、血付いてね!?お前また怪我したのかよ!?」
「またってなんだ!これはオレの血じゃなくてそいつの血だわ!」
「はいはい、どっちでもいいから2人とも着替えてこいよ」
着替え終わり下に戻ると、何やら騒がしい。
「ねえ!ハグしたんでしょ!?」
「どさくさに紛れて遂に付き合い始めたか!」
「キスは!?キスはしたの!?」
「す、するわけねーだろあんな奴と!」
『かっちゃん声デカい...するわけないってなんの話?』
「なっ!てめぇには関係ねえ!」
「いや、関係しかないじゃん」
「お!ほんとにユウちゃん元に戻ったんだ!良かったな爆豪!」
「なんでオレだ!」
「だってお前、名前呼ばれる度にヘコんで」
「それ以上言ったら殺ス!」
『なんで名前呼ばれるとヘコむの?』
「そりゃあ呼ばれ馴れてた呼び名が変わればショックだって」
「ユウちゃんも恋人とかには下の名前で呼ばれたい!って思うでしょ!?」
『ん〜そうなの?でもかっちゃんは恋人じゃないよ?』
「まだ付き合ってないの!?」
『え、付き合ってないよ?』
「でもハグしたんでしょ!?」
『え...な、なんでそうなるの』
「爆豪くんの背中に付いてた血!あれユウちゃんが、爆豪くんにギュッてした時に付いたんでしょ!」
『...』
あれかーーー
確かにおんぶしてもらう時にバッチリ痕付いてた...まさか血の跡でバレるとかほんと殺人犯な気持ち...
流石の私もいくら相手がかっちゃんだとはいえ、ハグはハードルが高いし普通に恥ずかしい。
あの時は、自分からしてしまったし、トータルすごい長い間抱きしめられていた気がする。
うわ、今考えるとめちゃくちゃ恥ずかしい...!
「ユウちゃん顔真っ赤!これは図星ってことだね!」
「しかも何かあったとみた」
「詳しく詳しく!」
助けを求めようと周りを見るも、かっちゃんが見当たらない。
私を置いて逃げたな人でなし!
「ユウ!!」
声がした方へ振り返ると、急いで帰ってきたのか、肩で息をしている轟くんが入口のところに立っていた。
『とどろ...しょーとくん、迷惑かけ!?』
「おお!?」「えー!?」「キャーー!!」
走ってきた轟くんにいきなり抱きしめられ、周りから歓声が上がる。
「良かった...!ごめんな...お前1人に戦わせちまったせいで...」
『そ、そそんなの!おち、おちついてとど、しょーとくん!?』
「いや三条が落ち着け」
「なになに!?まさかのそういう展開!?」
「本当にごめん...」
『ぜぜ全然大丈夫だからと、とにかく離れよう!?』
「わりい...」
しゅんとした顔で謝る轟くんにとても悪いことをしてしまった気分になる。
『全然嫌とか怒ってるとかじゃないから!ただちょっとだいぶ驚いたっていうかなんていうか...』
「そうか。嫌じゃねえなら良かった。顔スゲえ赤いけど熱あんのか?」
『大丈夫!大丈夫だから!』
「三条顔真っ赤w」
「あれ?三条がお願いされたって轟のこと名前で呼ぼうとして間違えてんのは何回も聞いたけど、轟っていつから三条のこと名前で呼んでた?」
「確かに突然の熱い抱擁で驚きすぎて流しそうになったけど、ユウって叫んでたな!?」
「なにか心境の変化が!」
「ユウ、後でお前に言いたいことがある」
〈キャー!〉
「マジか!?ついに!?」
『えっ!?何!?え!?』
何この盛り上がり!?ていうか色々勘弁して轟くん!心臓持たないし恥ずかしすぎて死んじゃう!
「ユウちゃん!」
『いずっくん!帰ってきてくれて良かった本当に!』
「それはどちらかと言えば僕のセリフだけど...うん。ただいまユウちゃん」
「おい緑谷!ハグするなら今がチャンスだぞ!」
「もう2人もしてる奴がいっから流れでいける!」
『流れって何!?』
「ハグ!?な、そ、そんなこと僕にはっ!」
「おいユウできたぞ。早く食え」
助かった!
かっちゃんに引っ張られて連れてこられた席にはオムライスがおかれている。
いなくなったっと思ったら作ってくれてたんだ。いい匂い...!とっても美味しそう!
『いただきます!』
お腹がぐうっと鳴りスプーンいっぱいにオムライスを頬張る。
『ん〜!美味しい!』
「あーズリい!なんか美味そうなもん食ってる!」
「かっちゃん!オレらの分は!?」
「あるわけねーだろ!」
『ふふっあははははっ』
いつも通りの思わず笑ってしまうようなたわいないやり取り。いつも変わらず美味しいかっちゃんのオムライス。
やっといつもの日常が戻ってきたような感覚がして嬉しくなる。
ここに戻ってこられて本当に良かった...
おかえり、私のかけがえのない日常