映画 ワールドヒーローズミッション
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今回のミッションは多数の被害者を出した個性を暴走させるガスを使ったテロ事件の主犯であるヒューマライズという組織の出した無差別テロの犯行声明、それを阻止することだ。
ヒューマライズは世界各地に施設、団員がいる。そのため世界規模の作戦となり、各国にヒーローが配置され一斉に捜索を開始するらしい。目的はテロに使われた装置、トリガーボムの回収と団員の拘束、そして私達Bチームの任務は施設の制圧とボスの確保だ。
よし、頑張るぞ...!
『無理無理!絶対無理死んじゃう!』
作戦会議が終わり、頑張るぞと意気込んだ後、飛行機から飛び降りて侵入するという事を聞いた私はもう気が気じゃない。
だって絶対死ぬじゃん!飛べないし、自殺と同義だよ!
「つべこべ言ってんじゃねえ!狐火でなんとかしろや!」
『なんとかって!?なんとかならなかったら!?』
「オレがなんとかする」
『おお...ショートくんかっこよすぎ』
「僕もフォローするし心配しないで...!」
『いずっくんありがとう!』
「チッ!」
<各ヒーローチーム...スタートミッション!>
「行くぞ!Aチーム、トリガーボムを爆破される前に確実に回収するぞ!」
飛び降りて行ったエンデヴァーさん達の後を追おうとして足がすくむ。
高い!こんなとこから飛び降りるなんてやっぱり
「チッ!早く行くぞ!」
『ちょっと待っ...てええええーーーーー』
腕を引かれ、心の準備をする間もなく空へと落ちる。
『怖い怖い怖い!死んじゃうってこれ!』
「うるせえ!手離すぞ。手が使えねえと上手く移動できねえ」
『鬼!血も涙もないなかっちゃん!』
「誰が鬼だ!怖けりゃ背中に掴まれ。両手空いてりゃ2人でもどうにかなる」
『わ、わかった!』
「離すぞ」
落下していく感覚にゾワゾワしながら必死にかっちゃんの首にしがみつく。
「くっつきすぎだわ!」
『だって怖いんだもん!下行ったらすぐ離れるから許して!』
遠くからでも分かる超豪邸のような佇まいの建物に段々近付いてきた。
あの建物がヒューマライズの...
「あんだけ建物がデケエってことは、かなりの人数がいるかもな」
『個性を持ってる団員もいるのに、なんで個性を悪いものだって考えるんだろう...』
「どうせ個性上手く使えねえ馬鹿なんだろ」
『身も蓋もない...』
「気になりゃ片っ端からボコして信者に聞いてみろ。ほら見えてきたぞ」
『やる気満々の人いすぎじゃない!?ヒューマライズって軍事組織でしたっけ!?』
「何怯んでんだ。いっぱいいりゃ空間操作で入れ替わり放題じゃねーか。今回はとにかく時間勝負だ。周りは気にせずお前は1秒でも早く奥に進め」
『わかった!』
「行くぞ!」
建物に突入したところで、かっちゃんから離れ、奥に見えた団員と入れ替わる。
先に見える団員と入れ替わりを繰り返して先に進む。
目的地にはどういけばいいんだっけ!?
突入前に見た地図を思い出そうとするが自分がどの部屋にいるのかもよく分からない。
1人で突っ込んできたはいいけど、仲間誰もいないしどうしよう!!
「そこを右だよユウちゃん!」
『いずっくん!ありがとう!地図覚えてないし助かった』
「役に立ててよかった!すごい速さで進んでっちゃうからびっくりしたよ!やっぱり空間操作って使える場面が多くてすごい個性だね!」
『ちゃんと目的地まで迷わず行ければね...私を最初に見つけてくれたのがいずっくんで良かった。かっちゃんだったらバカかテメェ!って絶対殴られてた...』
「たしかに言いそうだね...ここを行けばもうすぐ執務室だ!」
『よし...!行こう!』
二人で目を合わせ頷いた後、勢い良く部屋の中に入るとそこには誰もいなかった。
『誰もいない...』
結果、世界中のどの施設からもトリガーボムは見つからず、各チームは現地待機となり、隠し施設の捜索をする事となった。
「クソッ成果ゼロかよムカつく!」
「上手く出し抜かれちまったみてえだな」
「うん...こっちが把握してない施設がまだどこかに...
一体どこにあるんだろう」
「おい、あのチビどこ行った?」
「さっきバイキングのおかわり行ってくるって言ってたけど...」
「いなくねえか?」
「ええ!?ん?あそこ人がいっぱいいるけど、どうしたんだろう...ってかっちゃん!?轟くん!?」
人だかりに近づいていくと案の定、中心にはビクビクしながら困った顔で周りの人達を見ているユウがいた。
「何やってんだ行くぞバカ!」
『かっちゃん!』
周りの奴らをかき分け、ユウを連れ出す。
「こんな短距離で迷子になってんじゃねーよ!」
『違うって!料理盛ってたらなんか声掛けられて、どんどん人が増えて何言ってるか全然分かんないし抜け出せなくなっちゃったの!』
「おかえり。囲まれてたのユウちゃんだったんだね...」
『ただいま...なんで私ばっかりこんな目に...』
「英語分かんねえバカだからだよ!」
『英語分かんないと詰め寄られて、紙渡されたりするの?オセオン怖...』
「紙?紙ってなにユウちゃん?」
『これ。なんか数字と英語書いてあるけど分かんない』
「これって...!」
「寄越せ!」
奪い取った紙をチラッと見た後、爆破する。
「ええ!?」
『ちょっと!?爆破する必要なくない!?ていうか私が貰ったんだけど!』
「ただのくだらねえ落書きだ。ほっとけ」
(渡した人が気の毒すぎる...)
「オセオンって落書き渡す文化があるの?」
「らしいな」
ユウが渡された紙には連絡してくれというメッセージと電話番号が書かれていた。
クソナードはユウがアプローチをかけられたと思っているだろうが、体目当てで連絡先を渡してくるクソ野郎もいるらしいし抹消するに限る。
さっきユウが言われていた言葉も、口説き文句や今度食事でもみたいな誘いの言葉だったし、ユウがバカで今回ばかりは助かった。
オセオンで日本の女は人気があるらしいという情報を来る前に知ったが、どうやら本当だったようだ。黒髪、小柄、童顔、慎ましいといったパターンが特に好まれるらしく、ユウはドンピシャに近い。おまけに、不器用で不慣れなこの地で言語も勝手も分からず挙動不審だし、庇護欲が掻き立てられる。そして胸はないよりある方が、好まれる傾向にあるのは恐らく世界共通だろう。
「チッ!クッソムカつく!!」
『うおっ!びっくりした!突然爆破しないでよ!てか顔怖!そんなに昨日のヒューマライズのこと引きずってんの?』
「三条すげえなお前何やったんだ?これお前に渡してくれって」
『また落書き?何やったって何食べようか悩んでただけだけど』
「遅かったけど、もしかして轟くんも落書き貰ったり、囲まれてたの?」
「いや、あいつ言葉分かんねえし、こういうことされるの苦手だからやめてやってくれって、三条囲んでた人達に言ってたら、三条に渡してくれってメモ渡されて」
「4枚もある...すごいねほんと」
「チッ!」
『ああー!?また勝手に爆破した!』
「おい爆豪!書いた人達に失礼だろ!」
「うるせえ!こいつを危険に晒してたまるか!こいつは誰にも渡さねえ!」
...ん...?オレ今何言って...
「ヒューヒュー!朝から熱いなバクゴー!遂に付き合いだしたか?」
「ち、ちち違エ!今のは!」
『かっちゃん顔赤いけど大丈夫?』
「熱あんじゃねえか?」
(かっちゃん...!)
「アハハ!こりゃ手強いな!まあバクゴーの失恋はともかくお前達の今日のミッションだ!朝飯食い終わったら頼んだぞー」
「失恋してねえわ!」
『かっちゃんいつ失恋したの!?てか相手ここの国の人ってこと!?いつの間に』
「チゲえわ!してねえっつってんだろ!」
「そ、それはともかくミッションの内容を見てみようよ!」
『バーニンさんいつでもテンション高いねえ。ん?これバーニンさんが置いてったメモだよね?缶詰めに水に...え?どういうこと?』
「こっちの封筒には金が入ってる。買い出し行けってことじゃねえか?」
『あーミッションっておつかい行けってことね』
「服装は一応なんかあった時の為にコスチュームで行った方がいいかな?」
「そうだな」
『昨日の黒いやつ着るの大変なんだよなあ...』
「あれはもう着るな!普通のにしろ!」
『えーせっかく作って貰ったしかっこいいんだけどなあ〜』
あんな格好で野郎が大勢いるようなとこ歩かせられるわけが無い。ユウを押し切るのにもう一声必要だとデクを思いっ切り睨みつける。
「じゃ、じゃあ着慣れてるし持ってきたコスチュームにしよっか!着替え終わったらロビーに集合でいいかな」
『OK!』「分かった」「たりいなクソ」
本日のミッション開始!