映画 ワールドヒーローズミッション
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『空港って初めて来た!広い!すごい!人多っ!』
「ユウちゃん昨日までとは打って変わってすごい元気だ...ああ...海外だぁ緊張するなぁ...人人人人...」
「英語ができりゃなんとかなる。あと掌の人の字は書いたら飲まねえと適切な効果が得られねえぞ」
「ありがとう轟くん」
『な、なに!?すごいボムボムいってんだけど、かっちゃん何やってんの!?』
「え...かっちゃんも緊張とかするの!?」
「英語ができりゃなんとかなる」
「だーってろボンヤリクソ男共が!!海外ミッションだぞ。日本とは何もかも違ンだ!!少しでも普段のパフォーマンス出せるよう集中しとんだわ!!あと英語全然出来ねえクセに何余裕こいてんだクソチビ!」
『ジェスチャーと単語でなんとかする...もん...』
「ユウちゃん英語の勉強必死に頑張ったんだし、ちょっとくらいできるよきっと...!」
「昨日までずっと英語の猛勉強してたのに結局ダメだったな」
「まーまー単語とジェスチャーで案外どうにかなっちゃうもんだよ?それに彼女を1人にさせなきゃいい話じゃん!まあ元から君達離れる気は毛頭なさそうだけど」
「常闇くん!!ホークス!!」
「ッチ!たりめえだろうが!こんな危機感知能力幼稚園児以下なヤツ野放しにできっか!」
「目離したらぜってえすぐ迷子になる」
『すごい言われようだ...』
「え!?ホークス!?」「ホークス!?」「ホークス!!」
〈キャアアアホォクスウウ!!!!〉
『すごい勢いで流されてく...』
「ひいい僕のせいで...!ごめんなさい」
「ふん...!軟弱な。そろそろ搭乗だ。行くぞ」
(誰一人寄りつかない...)
(ホークスさんとの差エグイな...)
「オヤジ...」
「なんだショート」
「何でオレがおまえの隣の席なんだ。笑えねぇ冗談か!?オレも後ろの席にしろ」
「てめぇまだオレを友だちだと思ってんな?」
『ん?窓側から私、かっちゃん、いずっくんでしょ?3席しかないし座席数足りなくない?』
「轟くん...!!」
「い...いいだろ別に」
(怖い顔で可愛い事言ってる!!)
「友だちの隣がいいっつってんだろ」
(末っ子っぽいとこ出てる!!)
「友だちじゃねンだよ尾翼に括りつけて快適な空の旅ィ楽しませたろか!!!」
(かっちゃん!!)
『かっちゃん〜?仲良くしてって言ってるじゃん!』
「頬ひっはんな!この...!」
『いひゃい!』
(これが現代日本ナンバーワン事務所の光景かあ〜!!?今からこんな調子じゃ緊張が高まる一方だよー!!!)
『うおっ羽!?』
「この並びで。まったく小学生じゃないんですから」
「おう...」「ああ」「うん」「はい」『はあ』
(真後ろなら話しかけられにくいか...)
(ほほう...ショートが俺の背を見るか...悪くない...!)
(フライト中に力の凝縮のコツ詳しく聞ける)
『空見えるし轟くんの左側はあったかいからありがたい』
「丸くおさまった」
「まーオレらは別の国なんで離れちゃいますけれども、皆さんリラックスしてワールドヒーローズミッションに備えましょう」
「「はい!!」」「おう」『ラジャー!』
『すごい!高い!雲が横に見える!』
「うるせえチビ静かにしろ!」
「ふ、二人とも静かに...!」
「三条、菓子食うか?」
『食べるー!』
「寝ちゃったね...」
「寝たな」
「はしゃいで食って寝るとか幼稚園児そのものだな」
轟くんの肩に頭を乗せて気持ち良さそうに眠るユウちゃんが、かっちゃんからは見えなくて良かったと胸を撫で下ろす。轟くんもなんか嬉しそうだし...
いいなあ...僕もユウちゃんの隣が良かった...
目的地へ着き、まだ眠そうなユウちゃんを引っ張っていく、かっちゃんの後に続く。
「この後、お前達には今回のミッション用に制作したコスチュームの試着、調整を行ってもらう。作戦は夜決行される。それまでこの地に少しでも慣れておけ」
「ミッション用のコスか。すげえな」
「ワクワクするね...!」
「何浮かれとんだ!そんだけ重大な任務ってことだろーが!」
「ご、ごめん!」
『かっちゃんうるさい...』
「うるさいじゃねえ!いい加減起きろやクソチビ!」
『痛い...』
スパン!っと勢いよく頭を叩かれるユウちゃんに同情しながら僕達はコスチューム会社へと向かった。
「黒が基調でかっこいいね!」
「みんなフードついてんのか」
「おっせえなアイツ!」
「女の人は支度に時間がかかるものだから...」
「そんなキャラかあいつ?」
「ぜってえ着方分かんねえだけだろ。あのバカ」
『も〜!わけわかんない!かっちゃん助けて!』
「ほらみ.....」
「お」「わわっ」
「な、なんて格好してんだてめえは!!」
『なんで!?スカート短いし、服ちょっとキツいけど服とスカートはこう着るしかなくない!?え?ボンベみたいなやつの場所もしかして間違えてる?』
ごちゃごちゃと装備品らしきものを抱えて走ってきたユウの格好は、いつもの巫女服とは全く違い、黒のタイツとブーツにミニスカート、猫?狐耳のフードが付いた七分袖の服だ。
そこまではまあ良しとしよう。問題はオレ達も同じく装備している背中のボンベのベルトである。
腕周りの固定紐に加え、ベルトがピッタリと胸の上下に付いている。体の負担を軽減し4足走行してもズレたりしない為に付いているのだろう。
分かってはいる。分かってはいるが、ベルトによって強調されてしまっている胸にどうしても目がいってしまう。
やっぱりこいつチビの癖に結構デカ...だアーー!何考えてんだオレは!!
「...場所は多分合ってる」
『良かった〜でももうちょっと緩めたり出来ないのかなあコレ。すごい窮屈...あとこれらは一体何処にどう付ければいいの?』
「これは足でこれは腕。これは多分膝だろ」
『なるほどなるほど』
「そうじゃねえ!そこにベルト通して折り返して」
『ええ〜?もうわかんない!かっちゃんやって!』
「ハ!?じ、じじ自分でやれや!」
この格好のユウにこれらの装備品を装着させるとなると、必然的に距離も近くなるし、腰や太ももに付ける物もあり、男であるオレがやるには正直かなり際どい。
『むう...』
「三条、手伝うか?」
『ありが「オレがやる!!」
他のヤツにやらせてなるものかとユウに次々装備品を装着させていく。際どい云々言っている場合じゃないと、なからもうヤケクソである。
『おー!流石かっちゃん!早いし綺麗』
「はぁ...これスカート短すぎねえか」
『ねータイツとスパッツあるからまだいいけど、なんか落ち着かない...でも装備品とかちゃんと付けるとやっぱかっこいいね!オセオンのデザイナーさんはやっぱ日本とはちょっと違う感じする!』
目を輝かせて自分のコスを見ているユウに盛大にため息をつく。
そのデザイナーと是非とも1度話をしてみたいものだ。とりあえず一発いれたる。
「お前、コスとか服の着衣とかそういう事安易に男に頼んだりすんじゃねえぞ」
『なんで〜?』
「なんでって距離も近くなるし、色んなとこ触らせることになんだろーが!」
『流石に友だちにしか頼まないよ!』
「友達でも男はダメだ!」
『なんで男だとダメなの?』
「クソみてえな事考える奴がいるからだ!」
『クソみてえな事って?』
「いいから男に頼むな!!」
『ええー...じゃあかっちゃんも?かっちゃんにも頼んじゃダメ?』
「グッ...たまになら...いい...」
「男なのになんで爆豪はいいんだ?」
「お前は黙っとけ!」
(かっちゃん大変だ...ユウちゃん流石に危機感が無さすぎるよ...)
『あっ緩めるとこあった!ふぅ...苦しかった〜これってデザイナーさんに採寸のデータ送った後、太ったって事だよね...?どうしよう...でも食べるのは我慢したくない...』
既に襲われた事あんのに、なんでコイツはこんな危機感ねえしバカなんだクソ!
「別に太ったようには見えねえぞ?好きなだけ食えばいいだろ」
『ほんと!?ねえ、いずっくんはどう思う?』
「た、たた多分っ成長期だから気にするひ、必要はな、ないと思うよっ!」
『なんかどもってるし横向いてるけど嘘じゃない!?背伸びてるってこと!?やった!』
「変わってなくねえか?」
「はぁ...なんで成長=身長なんだよバカ」
『他に何があるの?』
「......。
あーーもう!良かったな!1ミリ伸びて!」
『1ミリ...まあ伸びてればいっか!』
(気持ちはすごい分かるよかっちゃん...)
悩みの種はつきない