Despair of truth
先ほどの落ち込みようから一転、セレナは脳天気な笑みで自分を呆れさせる。
(もしもーし…、さっきまでの儚さはどこ行った~?ι)
震える体を抱きしめて小さくなっていた少女の面影は今や微塵もない。
確かにセレナの言った通り、年上云々(うんぬん)より性格の問題かも知れない。
笑顔で嬉しそうに何度も自分に抱き着いて来るセレナを素直に可愛いと思う。
甘えん坊でちょっと天然な所が妹のメイリンと似ている所為か、ルナマリアはよく率先してセレナの世話を焼いてしまう所があった。
そして、それはアカデミーを卒業し、軍人となった今でも変わらず継続中なのである。
「まぁ~、落ち着いた所でシン達誘ってレクルームにでも行きますか」
「うん!行く行くぅ~」
「じゃあ、早く着替えよう。シン達先に言っちゃうかもしれないし」
「ぁ!そうだね。急がないと」
━━でも、シン達と会ったのは、向かっていた通路の途中だった。
この二人があたし達を待ってくれていたなんて考えられないから、きっとシンとレイもあたし達と同じようにさっきの戦いで思うところがあったのかもしれない。
「…ん?なんだよルナ」
「別に~」
素直に大丈夫?って言えば捻くれたシンの事、余計なお世話だ!と返ってくるのが分かっているから何も言わない。
あんたでも色々考えてんのね~、偉い偉い。
と心の中であたしなりに褒めておく。
シンは、なんだか納得いかない…って顔してたけどね。
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