Despair of truth





さすがに軽率だったとシンはセレナに謝ろうと声をかける。


「セレナ、ごめ…」

「━━はもう既にご存知でしょう?現在のザフト軍主力の機体です」


格納庫に聞き慣れない、しかし聞いたことのある男の声に、そこにいた者達の視線が一気に集まる。

「!?」

その姿を見たシンは驚きと共に眉を吊り上げた。

入って来たのはシン達と同じ同期の紅服の少年━━レイとデュランダル議長。

そして先ほどまで噂をしていた人物。

オーブ代表『カガリ・ユラ・アスハ』と随員の『アレックス・ディノ』がそこにいた。


「……っ!」

一番最初に動いたのはシンだった。
シンはセレナに謝る途中だったことも忘れ、何処かへ行ってしまった。

それを見て、最初は驚いていた整備士たちも続くように無言で所定の作業に戻っていく。


「セレナ、私たちも機体の最終調整でもしとこう?」

「ぇ…ぁ、うん。そうだね…」


「…?」

先ほどよりもさらに歯切れの悪い返事にルナマリアも訝しく思うが、議長やオーブの代表がいる手前、関係ないお喋りをしている所を見られるのはマズイだろう。

後でちゃんと聞いておこうと今はセレナと別れて自分の機体へ急いだ。


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