Jigsaw puzzle《完結》
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「ん…」
カーテンの隙間から朝日が差し込む。
眩しい日差しを受けて強制的に覚醒を促された俺は、のろのろと手を光りに翳して薄く目を開けた。
「んっ……朝、か…?」
ずっと看病していようと思ったのに、いつの間にか眠ってしまったみたいだ。
顔を上げて見ても彼女には何の変化も見受けられなかった。
その事にホッとしたと同時に、何の変化もない事に少し落ち込んだ。
「……キラ」
優しくキラの手を両手で包み込んで額にあてる。
どうか彼女が早く目を覚ますようにと、祈りを込めながら…
━━コンコン
「ん…?」
アスランは顔を上げて後ろを振り返った。
看護師が巡回にでも来たのかと思ったが入ってくる様子もない。
空耳か…?と首を傾げていると、また
━━コンコン
もう一度、確かに扉をノックをする音が聞こえた。
「誰だ…?」
時計を見ると今は朝の七時。
この病院の面会時間は確か十時からだと記憶している。
訝しみながらも席を立つと扉の向こうから小さな話し声が聞こえてきた。
「まだ━━━てるんじゃない?」
「━━ラはともかく、あいつもいるのよ」
女の子の声だ。
しかも、この声は何処かで聞いた覚えがあるような…
そう思った俺の足は、自然とそちらに向かい、扉に手をかけていた。
ガラッ!
「ぁ…」
「あっ…、君達は確か…キラの━━」
そこにいたのは、キラのクラスメイト。
フレイ・アルスターとミリアリア・ハウの二人だった。
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