Innocence《完結》
「本当に昔はキラが絡むと見境なかったからなぁ……色々と」
まぁ、それは今も大して変わらないかも知れないが…。
これは自分でも、もうどうしようも出来ないのだと自覚している。
そんな情けない自分に自然と笑いが出た。
『アスラーン!』
━━キラとの出逢いが俺の全てを変えてくれた。
『アスラン宿題教えて!』
大切な事を沢山教えてくれた。
『アスランが一緒だと、とっても安心するんだもん!』
嬉しいという事、悲しいという事。
そして━…
『ぼ、僕も…アスランのこと////』
愛おしいと思わせるこの気持ちも、全て君が引き出してくれたから。
『アスラン!』
━━だから
「おい!アスランッ!!!」
「わあぁっ!」
突然金髪の少女が目の前に現れて思わず情けない声が出た。
「…カ…カガリ!?どうして…此処に」
びっくりして後ずさる俺を覗き込んできたのは、此処に来る前に仕事で別れたカガリだった。
「はぁ?何寝ぼけるんだ。私は三十分も前に此処に来て、ラクス達と一緒にお前が帰って来るのをずっと待ってたんだぞ!」
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