Innocence《完結》



よし!

「キラ、もし良かったら、これから僕に街を案内してくれないかな?」

「あんない?…おさんぽ?」

意味が分からなくて、また首を傾げるキラ。

そんなに何度も傾けていたら大きな紫の瞳が今にもこぼれ落ちてしまうんじゃないかと、ちょっと本気で心配してしまった。

「うん!そう、お散歩!……駄目かな?」

「ううん、きら、おさんぽするぅ!」

少し不安の混じった俺の言葉に、眩しいばかりの笑顔で返してくれる俺の天使。

「あらあらぁvアスランったら早速デートのお誘いなんて、手が早いんだからvV」

「母上!!手が早いとか、変な言い方しないで下さい」

キラやカリダお義母さまに誤解されてしまうじゃないですか!

「ウフフ~vV」

「むぅー…」

どうやら母上は俺がキラに一目惚れした事に気づいたようだ。

我が母ながら目敏い…。



「アスラン君とお散歩出来るなんて、よかったわね、キラ。」

「うんっ!おさんぽぉ~」

俺からのデートの誘い(ザラ母子の脳内だけ)に無邪気に喜んでくれるキラ。

思い切って誘って良かったぁ…。

「アスラン、しっかりキラちゃんをエスコートするのよ」

「当然です!」

母と子の絆と『キラを嫁&娘に!計画』の結束がより強くなった瞬間だった。

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