ニ周年記念小説



俺が一人、回想に耽ってる間に授業は終わり、休憩に入ろうとしていた。

休み時間になるとクラスの奴らは一斉に転校生の側に集まって行く。

「ねぇ!キラって呼んでも良い?」

「ヤマトはやっぱりコーディネイターなんだよな!」

「前はプラントにいたの?それとも他の中立?」

みんなの質問にも律儀に、しかし簡潔に答えていたキラ。

相変わらずの変な箇条文のような答え方に、お前は言葉を習い始めた赤ん坊か!とツッコミをいれたくなった程だ。

「ねぇねぇ、家は何処なの?一緒に帰ろうよ」

「……家、はシン・アスカ、くんの向かい…です。今日はシン・アスカ、くんと帰る……んです」



……は?


今聞き捨てならない言葉が聞こえた気がした。


俺がコイツ(キラ・ヤマト)と一緒に帰る?


………。



(はぁあああッ?!!!いきなり何言ってんだよ、コイツは!!!)

「そうなんだぁ、残ね━…「ちょっと待て!!いつ俺がお前と帰るって言った?勝手に決めるな!!」」

「……昨日、決めた」

「だから勝手に決めるなって言ってんだろうがァァー!!!」

教室に俺の怒りの声が響き渡る。


━━しかし、俺の抵抗もマユが放課後迎えに来たことで、あっさりとアイツの希望は通ってしまうのだった。


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