隣のお姉さん
「まったく!お姉ちゃんが同じ学校だったから良かったものの」
「……別に届けてくれなんて言ってない」
「何言ってんの!金欠のくせに、お弁当持っていかなくてどーすんのよ!」
「はいはい、二人とも、もうその位にしなさい」
兄妹喧嘩の仲裁に入ってくれたのは、いつも通り母だった。
「シン、遅刻するわよ、マユは早くご飯食べちゃいなさい」
「…はーい」
「…行ってきます」
二人とも納得いかなかったが互いに遅刻は避けたかったので大人しく母親に従った。
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「……はぁーι」
ドアを閉めて息をつくと一気に肩の力が抜けるようだ。
マユに彼女のことを出された時は、思わずドキッとした。
『お姉ちゃんと同じ学校だったから━━』
「……当たり前だろ」
キラと同じ学校を選んで受験したんだから…
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