シスコン☆ブラコン《完結》
「え、君キラちゃんのこと知ってんの?」
「はい、あの…お兄さんはお姉ちゃんの恋人さんなんですか?」
「は?いや俺は《そんな訳がないだろう!!こんな冴えない色黒男が可愛い可愛いキラの恋人な訳!天地がひっくり返っても、明日地球が滅亡しても俺は認めーーブチッ!》………」
耳元でわめき散らすものだから思わず切ってしまったが己は悪くない筈だとディアッカは自分に言い聞かせた。
「お兄さん?どうしたの」
「いや、何でもない。こっちの話」
頭の上にハテナマークを浮かべた少女にキラの兄の友人であることを告げると訝しみながらも少女ーーマユは内緒だよ、と詳しく話してくれた。
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「ちょっとは落ち着けアスラン!」
「落ち着けるか!!キラに何かあったのかも知れないんだぞ!!」
(いや、この場合はディアッカでしょ!)
ディアッカからの通信が切れたと分かった瞬間、アスランはこの世の終わりのような顔でお店に突撃しようとするものだから、イザークとニコルは条件反射でアスランに飛びついて何とかその動きを止めた。
「ディアッカからの連絡を少し待ちましょう、ね」
「その間にキラに何かあったらどうするんだ!!」
(本当にディアッカの存在忘れてませんかι)
《……おい、なんやってんだお前ら》
「「「ディアッカ!!」」」
「いきなり切らないで下さいよ」
「状況は!一度戻ってこい!」
「キラー!!キラは無事かー!!」
「あーあー大丈夫だって。キラちゃん見つかったから、アスラン一人で店の中に来いよ。…渡したいものがあるんだってよ」
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