whereabouts
キラ・ヤマトは完全に孤立無援になった。
Σって!
あいつのことは今はどうでもいいッ!!
肝心なのは、今の俺の状況だ。
「ん?」
何だか視線を感じるような……
コソコソ
(何、あの紅い服)
(なんか軍服っぽいから、マニアじゃない?)
(俺、知ってるぜ。ありゃーザフトの軍服だ)
(ぇえ~っ!?ちょっ!何でザフトがここにいるわけ!!)
(俺が知るかよ!)
…ヤバい
後ろで会話されている内容を聞いてシンは思った。
こうやって騒がれるってことは、ここがプラントじゃない証拠。
何処か別の国の…しかもザフトをあまりよく思っていないところのようだ。
早く此処が何処なのか確かめて帰らないと、この危うい世界情勢のなかだ、何が切っ掛けで崩れるか解らない。
ともかく急いで━━
(馬鹿ね、中立のヘリオポリスにザフトが入れるわけないでしょ。きっとザフトの軍服マニアよ)
……ヘリオポリス?
どこかで聞いたことがあるような…
そうだ。ずっと昔、まだ地球に住んでいた頃に
……オーブで
「……ん?」
ちょっと待て、ヘリオポリスってッ!!
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