シスコン☆ブラコン《完結》
━━ところが…
「オイ!!アスラン貴様ッ」
「やっと来たか、…すまないがコレを頼んだぞ」
生徒会室にいたのはアスラン一人。
そしてそのアスランはと言えば、作業している手を休める所か、こっちを見向きもせずに空いている手で前の机を指差す。
コレ━━と指された先にあったのは高く積まれた紙の塔たち。
(お前、全っ然!すまないとか思ってないだろ…)
目の前の未処理の書類の多さにディアッカは肩の力が別の意味で抜けた。
(来た早々頼まれた仕事がコレ……ってι
てか、俺達まだ、やるなんて一言も言ってないぞ)
「馬鹿にしているのか!貴様はぁあ!!何だ、この山はッ!」
再び俺の心を代弁してくれるイザーク。
今日ほど意見が合う日はなかっただろう。
だが、それに対してもアスランの態度は変わらず。
「お前たち(副会長と書記)の分の仕事だ。今日中の物はないから安心しろ」
「…そうか」
明らかにホッとしているイザークに俺は内心ツッコミをいれた。
「てか、アスラン。その副会長と書記はどうしたんだよ」
俺は先ほどからずっと疑問に思っていた事を聞いてみた。
部屋にいたのはアスラン
だけ。
この時間なら他の役員もアスランと一緒に仕事をしている筈だ。
「辞めた」
「「は…?」」
「余りにも使えないから使えないと言ったら、勝手に喚いて勝手に辞めていった」
予想外の答えに俺もイザークも暫く頭が働かなかった。
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