いつまでも君を
「っ、キラ……?」
「アス…ラン?」
次から次へと…何でこうも問題ばかり起こるんだ!
* * * * *
現実に打ちのめされ、項垂れているカガリを無理矢理シェルターにいれて脱出させたと思ったら、次は幼馴染みのアスランと戦場での再会。
月の幼年学校のクラスメイトだったアスラン・ザラ。
キラ・ヤマトと姓を偽り通っていたスクール。長期の休みで本国に帰る以外はほとんど彼と過ごしていた。
自身と似たような立場だったからか、アスランとは自然と馬があった。
誰にも甘えることなく育った僕が、不思議と彼には頼ることが出来た。
だが、開戦の兆しが高まり、彼のお父上が命を狙われたということもあり、アスランはプラントへ帰ることが決まった。
『戦争になるなんてことはないと思うけど、……キラもそのうちプラントに来るんだろう?』
『僕は、……おそらくオーブ本土に行くことになると思う』
『そっか…おじさんやおばさん達がいるもんな…』
『でも、また会えるよ。…きっとね』
『あぁ、きっとだ…』
──それから数年後、ナチュラル、コーディネイター間の争いが激化し、とうとう戦争が始まった。
そして図らずも、僕が言った「また会える」という言葉も皮肉な形で現実のものとなったのだった。
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