いつまでも君を



(カガリ!何故こんな所に…)


 最近こき使われているゼミのカトー教授の呼び出しに応じて部屋に来てみれば、そこには双子の姉──カガリがいた。

 なんとかゼミの仲間に不信に思われることなく接触しようと考えたが、その前に彼女がこちらに気づいて名前を呼ぼうした為、やむを得ず適当な理由で部屋から連れ出した。


「それで、なぜ君がここにいるんだいカガリ」

「それはこっちの台詞だ!キラこそ何でヘリオポリスの…しかもよりにもよってココなんだ!」

ココ──モルゲンレーテにを強調していることから、きっとカガリもあの噂を聞いて確かめに来たという所か…。

「落ち着いてカガリ。大きな声を出すと彼らに聞こえてしまうよ」
「……」

 無関係な民間人を巻き込むのは彼女も僕も本意ではない。
 それに僕たちの素性が露呈し、騒動に巻き込まれることがあれば最悪国際問題に発展しかねないからだ。

「僕は国を動けない父上や叔父上に代わってココの真偽を確かめに来たんだ」

「…それ…で」

先を促すカガリに無言で頷くとくしゃりと顔を歪めた──その時

「わぁっ!」
「カガリッ!」

 大きな地響きで立っていられなくなったカガリを支えて辺りを窺うが、ただ事ではないと感じて、とりあえず二人で部屋に戻ることにした。

「みんな、大丈夫!」
「あぁ、俺たちは何とか」
「びっくりしたわ…」
「…隕石の衝突か…?」

いや、これは隕石というより爆発に近い感じがした。

「とにかく早く避難しよう」

「そうだな、みんな行こう!」

「カガリも…一旦みんなと一緒に避難しよう。さっきの話の続きはその後で…」

「…分かった」


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