夢の始まり〈中篇〉
「お!そうだ。すっかり忘れてたけど、俺達が初めてキラさんに会いに行った日に見た四人組の事、親に聞いたか?」
「四人…組。あぁ、あの目茶苦茶ムカつくアイツらか…」
最初に思い出したのは印象的な銀髪と尊大な態度。金髪に長身、人を子供扱いしたムカつく二人の姿だった。
と言うか、後の二人は容姿が整ってる以外はあんまり覚えてないのが正直な所だ。
それにロディーに言われるまでシンも頭の隅のさらに隅っこに追いやっていた事だったので、思い出すのに少し時間が掛かった。
「あぁ、聞いてみたけど、やっぱりそんな奴ら知らないってさ」
「………マジでかι」
たっぷり間を空けて、冷や汗を流しながら聞き返すロディーに、シンの目は本気だった。
「じゃあ、アイツら一体━━」
続く言葉は教室に入ってきた教師の声で途切れた。
放課後な、と自分の席に戻るロディーを見送ってシンもあの四人組の事を思案した。
父さん達は知らないって言ってた。
じゃあ、なんでアイツらはモルゲンレーテ社の作業服を来てたんだ?
帽子まで被ってたし…。
「!?」
もしかして…
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放課後、それぞれの目的の場所に別れるまで、俺達はあの怪しい四人組の話をして帰った。
「はあ?シン、お前マジでそんな事考えてたのか!」
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