夢のカケラ
(そう言えば…。マユは何にしたんだろう…)
まったく良いプレゼントが思い浮かばず、ぼんやりと他の家族のことを考えた。
両親は二人とも仕事場で彼女と一緒のはずだから、趣味や好きな物も大体把握しているだろうが…。
マユは……もう決まったのだろうか
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トンッ、トンッ
「マユ、…居るか?」
「お兄ちゃん?良いよ、入って~」
ノックして声をかけると、すぐに返事が返ってきた。
入っても良いとは言われたが、一応「入るぞー」と断りをいれながら妹の部屋へ入る。
「?!!」
久々に入った妹の部屋は如何にも女の子の部屋だった。
たくさんのぬいぐるみに人形。小さくて可愛い小物入れや置物、色とりどりの髪留めにペンダント等…
前に見たときよりも━━と言っても2年も経っているが、すごくなっている気がした。
いろんな意味で……
女の子には、これくらい普通なのかも知れないが…ι
今の俺には少女趣味が理解出来なかった。
「どうしたの?」
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