夢のカケラ






「うぅ~~~~」


小さな呻き声をあげて机に突っ伏している少年が一人。

シンは悩んでいた…

かつて自分がこんなに頭を使った事があったか?
という程にシンは悩んでいた…


机の前には、シンの全財産━━と、リンに借りた女性用ファッション雑誌。

「う~~。……はぁー」


(キラさんって…。
どんなのが好きなんだろ……)

流行りの服…?

彼女は仕事以外では、普段はシンプルなワンピース姿しか見たことがない。

足が不自由だからその方が着衣が楽なんだろうな。


じゃあ、綺麗なアクセサリー?

そういえばキラさんはイヤリングやネックレスを全く持ってないってマユが言ってた気がする。

このまえお揃いの髪飾りを一緒に買い行ったって自慢しに来たしな…(ムカッ!)


それとも可愛いぬいぐるみか?

うーん、でもキラさんの部屋にはぬいぐるみも一個もなかったし……興味がないのか…?



…………



「…はぁーっ|||||」

そう、シンはあと二日と迫っている現在片思い真っ最中の相手━━キラさんこと、キラ・ヤマトの誕生日プレゼントの事で頭がいっぱいだった。



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