夢の始まり〈前篇〉






……………。






………見られた?







…………うわぁぁー―――――っ//////!!
俺、恥ずかしぃー――!!
絶対に見られた!!完璧に見られた!!
カッコ悪りぃ!!



うぅ~~~~///////





「大丈夫ですか?……あっ!どこか怪我でも!?」




いつまでたっても顔を上げない俺を見て
彼女は心配そうな声色で尋ねてくる。

たぶん俺が怪我でもして
痛くて俯いているのだと、勘違いしているのだろう。



(優しい子だな……)



初対面の自分を気遣ってくれる彼女の優しさに
シンは心の中が暖かくなっていくのを感じた。

「……っ大丈夫!ごめん、驚かせて……」


心配を掛けまいと笑顔で勢いよく顔を上げる。

そこで俺は、初めて彼女を見た。


肩まである綺麗な亜麻色の髪。華奢な体つきに、きめ細やかな白い肌。



瞳の色は━━



残念ながら見ることは叶わなかった。




何故なら…



「…目が……見えてないのか…」







「……うん」




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