夢のカケラ
シンは満足気に笑うと、手に持ったペンダントをキラの首にかけて上げる。
それはまるでキラのために誂えたかのように、彼女によく似合っていた。
「キラ、誕生日おめでとう、……生まれてきてくれて、本当にありがとう…」
「ありがとう、シンく━━シ…ン///」
キラが返してくれた笑顔は本当に綺麗で…
「ん…///」
俺はこの時、いつまでもこんな時間が続けばいいと、心の底からそう想った。
*******
そんな二人が甘い、良い雰囲気に浸っているなか、テーブルの下ではアスカ一家が未来話で盛り上がっていることをシンとキラは知らない。
(このまま順調にいけば、キラさんが本当のお義姉ちゃんになるんだぁ)
(娘が2人になるのねぇ、いいわぁ。母娘3人で何しましょう)
(まずは式場探しかぁ。
キラ君なら、どんなウェディングドレスでも似合うだろうな)
(あら、だったら指輪も探さなきゃ)
(あっ、結婚式の時はマユのドレスも買ってね)
(もちろんよ!でも、その前にキラちゃんのご両親を早く捜さないと、一人娘の結婚式ですもの)
(そうだな。よし!政府ばかりに任せていないで私達もご両親を捜そう!)
(マユもお義姉ちゃんの為に頑張る~!!)
(その為にもシンにはちゃんとした所に勤めて貰わなくちゃ、ね~♪)
(そうだな。シンには、しっかりとキラ君を守って貰わないとな)
(そうだよ。浮気なんかしてお義姉ちゃんを悲しませたら、マユが許さないんだから!)
絶対にお姉ちゃんを護ってね。
━━お兄ちゃん…
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