夢のカケラ




いきなりの大きな音にビックリしたキラは言葉に詰まって、音のした方向━━シンが座っている場所を向いた。

「シ…ン君…?」

そこにはテーブルに両手をついて、いかにも不機嫌な顔(キラには見えないが)のシンが立っていた。

「ちょっと、お兄ちゃん!」

兄を諌めようとした妹を父が手で制する。

「お父さん!」

なんで止めるの!と言う声は、またもや父によって遮られた。

「少し、見ていよう…」

そう言うと父だけでなく母までも静かに二人を見ている。

「むぅ……」

そうすると必然的にマユもという状況になって……
渋々一緒になってシンとキラを見守った。



「俺はキラさんが…キラが喜んでくれると思ったから買ったんだ!
なのに謝られて嬉しい訳ないだろ!!」

「ぁ…ごめんなさ」

「キラッ!!」

Σビクッ!


「キラは『コレ』…嬉しくないのか?」

『コレ』といって、箱から出したペンダントを無造作に持ってキラにも分かるように音を立てる。

ふるふる!!

「ううん!嬉しいよ!
シン君が僕のために悩んで選んでくれたものだもん!」

「だったら…だったら俺の欲しい言葉は一つだ。謝罪してもらいたい訳じゃない、俺はキラに笑って欲しかったんだ!」

そんなときに言う言葉は一つしかないだろう…?


「うん、うん/// ありがとう、シン君。僕、とっても嬉しいよ」

「!…ヨシッ!///」



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