夢のカケラ
「ごめんね、シン君。そんな高い物…」
「なっ!なんでキラさん、謝るんだよ!」
自分が悩んで買ったプレゼント。
キラに似合うと思ったから、喜んでくれると思ったから、だから値段なんか関係なしに買ったのに…
「だって…シン君それ買うのに…お小遣い…」
Σうっ!!
「……」
キラだって『カガリ姫のレプリカ・ペンダント』の話は聞いたことがある。
レプリカ(複製)とはいえ、本当のお姫さまと同じ物を持てる!と女の子の間で大人気になっていた。
故にその人気に応じて、それ相応の高額な値段になっていく訳で…。
まだ学生の、しかも親の庇護を受けているシンのお小遣いでは、全額を擲(なげう)ってでも難しい金額だったと思う。
シンだって友達と遊びに行くだろうし、シン個人の趣味にも使いたいだろう。
それを全部自分の誕生日プレゼントに使ってくれたのがなんだか申し訳なくて…
ダンッ!!!
「?!」
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