夢のカケラ
シンもマユに習って包みを開けてあげる。
パカッ
そこに入っていたのは深い紫の石を嵌め込んだペンダントだった。
「ほぉー」
「まぁ、綺麗なペンダントねぇ」
「わあ!お兄ちゃん、これにしたんだ~。結構高かったでしょう」
━━Σギクッッ!?
「な、なんで知ってんだよ…」
マユがあんな高そうな店に出入りしているとは思えず、焦りを隠しながらも聞いてみる。
「だって、これカガリ様が持ってるやつのレプリカだもん」
(カガリ様?…カガリ様って確か……)
「…アスハ前代表のお姫さまの?」
「そうだよ、確かカガリ様も今日が誕生日だった筈だよ。テレビ、ON!」
『━━は、前代表であるウズミ様のご息女、カガリ・ユラ・アスハ様の御誕生の日です。
カガリ様御誕生の日を祝おうと、街中は歓迎ムード一色に染まっています』
テレビの中の街ではパレードが開かれ、カガリ姫様の生誕を派手に祝っている映像が流れていた。
……別に俺は値段が高かったからこれを選んだ訳じゃない。
これがキラさんに似合うと思ったから買ったんだ。
だけど…
━━だけど!!
これからのキラさんとのデート代(予定)を返せぇぇーーーーーっっ!!!!
カガリ・ユラ・アスハアァァァァーーーーーッ!!!!!
……さま。
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