夢のカケラ
じぃー――――
「「「…………」」」
「…………///」
ツン、ツン
(お兄ちゃん、早くしなよ!)
(わっ、分かってるよ!)
「…?」
とうとう自分の番が来た。
いままで自分なりにキラが喜びそうな事は幾つかやってきたが、こうやって面と向かって物を渡すのは今日が初めてな訳で……
いま、俺の心臓はバクバク言ってるし、手のひらは汗でベトベトだ。
緊張のしすぎで倒れるんじゃないかと思うほどに、身体中の血液は顔に集まってくるような気さえした。
とりあえず、深呼吸をして━━
落ち着けよぉー、落ち着けよ、俺…
よし!
「キキッ、キラさん!!!」
「は、はいっ!!」
深呼吸の効果は微塵もなく、口からはどもった声しか出てこなかった。
それでもここで止めるわけにはいかない!
「たっ!誕生日!おめでとうございます!!」
「……ありがとうございます///」
~~駄目だ!!?
その顔は反則だよ、キラさん……////
頬を染めて返してくれた極上の笑みと言葉に、俺の緊張の度合いは正に最高潮目前だった。
「~~////これ!おれからです!!」
その言葉と同時に勢いよくプレゼントをキラの目の前に差し出す。
.