防波堤への来訪(Sigewinne & Wriothesley)
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おまけ
・最初に想定していたお昼ごはんを先に食べることになっていたらの話
「……」
シグウィンが渡してきたミルクセーキは聞いていた通り口に合わなかった。見た目は製作者同様にかわいらしいものなのにとても残念である。以前なまえに出されたときは、さりげなくリオセスリが飲まなくて良いように回避してくれたが、今回は彼もいないしそうもいかない。栄養満点だから飲んでとシグウィンがニコニコとかわいらしく、そして期待に満ちた表情でなまえを注視していたからというのもある。
――俺の経験から言わせてもらうと看護師長のミルクセーキは……、できれば「回避」したほうが良い
――まあ、なまえが飲むチャンスはそうそうなさそうだから心配する必要はないと思うが、念のために伝えとく
リオセスリが出されても飲まないほうがいいと言っていたが全く同意したいと口に含んだなまえは思った。けれどもこれはシグウィンが人々は健康であるべきだと思っての善意からの行為であり、決して悪気があるものではない。そして、そんな彼女の性格や特性でこの国の最高審判官であるヌヴィレットは彼女をこの光がない水の下の要塞へと遣わしたのだろうから。でも、やっぱり口に合わないものはおいしいと思えなくて、好みとあわないミルクセーキを少しずつ口に入れながら何とかその量を減らしていく。おいしいサービス定食の助けも借りてようやく半分ほど減った時、シグウィンがなまえに話しかけてきた。
「そうだ、なまえちゃん。これを食べたら公爵のところに行きましょうね」
「リ……公爵、さまのところに?」
他の看守や囚人たちが呼んでいたその呼び名はなまえにとって呼びなれないものだ。慣れない呼び名でたどたどしく返事をしてシグウィンの提案に答えながらも首を傾げた。
「……?」
不思議そうな顔を隠そうとしないなまえにシグウィンは戸惑った。リオセスリに会いになまえはこのメロピデ要塞まで来たのだとそう認識していたのだけれど違うのだろうか。
「えっと、なまえちゃんは公爵に会いに来たのよね? だったら、早く行ったほうがいいと思うの」
「会い来たというよりは私は彼に頼まれた物を持ってきたの。だからシグウィンちゃんが渡してくれてもいいと思ってて……」
なまえはリオセスリの顔を見たかったのだが、彼は忙しいからなまえにここまで来るように頼んでいたのだ。忙しい彼の迷惑になるのかもしれないと労働中に思いあたってシグウィンに頼まれたものを託せばそれでいいと思っていた。丁度シグウィンに会えたのもそうするのが良いと言われているような気がしたそうだ。それをなまえが伝えるとシグウィンは驚いたように声を出した。
「えっ、ウチが代わりに渡すの?」
「うん、私は午後からも生産エリアに戻ってお仕事の続きをしないといけないから、シグウィンちゃんから公爵様に渡してくれると助かるんだけど……」
「そんな……なまえちゃんは公爵のところに行くべきなのよ」
「でもここで生活するなら特別許可券をいっぱい貯めないと生活できないって聞いたから、お昼も働かなきゃ」
「だめよ! 働き過ぎは体に毒! ……それになまえちゃんがここにいることを内緒にしてたら公爵が知った時、驚くと思うの」
あとがき(リオセスリ伝説任務ネタバレ含みます)
後の流れはシグウィンがなまえを引っ張ってリオセスリのもとに連れて行くみたいな感じです。はじめはこちらを想定していたのですが、先にリオセスリのもとに行く方が自然かなと思いあんな感じになりました。ごはんのタイミングでミルクセーキを飲むかどうか変わるという展開でした。そもそもシグウィンのミルクセーキが栄養満点かどうか知らないのですが疲れてそうなヌヴィレットに勧めてるからおそらく栄養満点ですよね…?
これでもしもその後要塞出られずに新人ほいほいスタイルの制帽の会に入会して……みたいなことがあったら旦那は早々にマジギレするだろうなと伝説任務プレイしながらふと思いました。
そもそも今(伝説任務クリア、キャラスト読後)の状態で書いているお話の設定で行くと制帽の会入ったらたぶん嫁は体調を崩して動けなくなるのですぐに露見しそう(姿見えなくてもすでにシグウィンと会っているのでシグウィンからリオセスリに連絡が行くため)。
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