好きって伝えてしまった
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
旅人
「好き。好きなの。だから、いつまでもそばにおいてください」
空は旅人だ。
それも世界を超えて旅をする旅人。
だから、いつかはこのテイワットから出ていってしまうかもしれない。
今はまだ彼の生き別れた妹を探すために留まっている。
けれど妹が見つかれば彼はいなくなるかもしれない。
妹が見つからなければいいとは思いたくない。
思ったことがないといえば嘘になる。
なまえはそんな自分が嫌いだ。
恋とは、好きになるとは、美しいものではなかったのか。
テイワットの住人であるなまえはずっと空とはいられないのかもしれない。
だからこそ、空がいなくなる前にこの気持ちは伝えなければならない。
そう思ったけれど、妹を必死に探す空にそんなことは言うべきではない。
そう思った。
そう思ったのに、いつの間にかなまえの口からは彼への思いがもれていた。
発言は取り消せない。
なまえは自制できなかった自分を恥じて居た堪れずに下を向く。
だからなまえは知らなかった。
彼女の言葉を受けて、珍しく顔を真っ赤に染めて何も言えないでいる彼のその姿。
それをなまえが知るのはリンゴを拾っていたパイモンがほくほく顔で帰ってきて空の様子に首を傾げて指摘してからだった。
あとがき