海灯祭を楽しもう
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
幼なじみと機関棋譚編
海灯祭は璃月の人々にとって特別なお祭りである。
岩王帝君と共にこの国を建国したといわれる仙人達へ感謝を示す意味を持つこの祭りは新年最初の満月に最大のイベントが行われる。
それまでは前夜祭と銘打って長期間屋台などが出て璃月港はいつも以上に大いに賑わう。
「なまえ! 外に行くよ!」
うとうとと微睡んでいたなまえは居間に飛び込んできた行秋の声に起こされた。
「……、ねむい」
「なまえ、せっかくの海灯祭だよ。もしかして約束したの忘れた?」
「……海灯祭?」
「そうだよ。なまえ行きたいって言ってただろう?」
行秋の言葉になまえは海灯祭が今日からだということを思い出した。
「さあ、行こう!」
そのまま引っ張られるがままなまえは外へと飛び出すことになった。
途中、庭にいたなまえの母から気をつけてとのお言葉をもらった。
今はまだ日が落ちていないため、緋雲の丘に飾られた灯は火が灯っていない。
それでも祭り特有の飾り付けはなされている。人々の気持ちも浮き足立っているのがわかる。
「夜になればもっと人が増えるのかな?」
「そうだね。夜にもいろいろな催しがあるみたいだ」
「あ、そうだ! 私やってみたいのがあったんだ!」
行秋と話しているうちになまえはこの間、広告で見た海灯祭の催しの一つを思い出した。
「たしか、埠頭でやってたはず……」
広告内容を思い出しながら今度はなまえが繋がれたままの行秋の手を引っ張った。
緋雲の丘にある階段を降りて埠頭に来た。
明霄の灯もここにあるため今回の海灯祭の中心地でもある。
霄市もたっており、賑わいを見せている。
それは後で見回るとして、まず行きたいのは……。
「機関棋譚だよー! どう試してみない?」
そんな呼び声が聞こえてなまえは行秋を引っ張った。
なまえの興奮した様子に気づいて行秋は彼女のお目当を知った。
「機関棋譚? なまえはこれが気になってたの?」
「うん! 一度やってみたかったんだ!」
そう機関棋譚だ。
すっかり目が覚め、興奮した様子のなまえは行秋に機関棋譚の説明をした。
開発したばかりのものらしく海灯祭で多くの人に試遊して欲しいらしいと。
そのことを行秋に話しながら近くに行く。
周りに何人かの人が集まっている。
机と椅子が置かれていたが椅子には誰も座っていない。
「今空いてますか?」
「もしかして機関棋譚試してくれるの?」
なまえの言葉に喜んだのは機関棋譚を宣伝していた瑞錦。
彼女は嬉しさを隠せない様子でなまえをすぐさま椅子に座らせた。
初めて遊ぶので初心者用の簡単なマップを広げて駒を並べながらルールを2人に説明してくれた。
「2人でもできるけど、どうする?」
「せっかくですが僕は付き添いなので見学しています」
瑞錦の提案を行秋は丁重に断った。
そして卓上に用意された駒を見て感嘆の声をあげる。
「結構綺麗な駒だ」
「そうだね。どこに置くか作戦を考えないと」
決められた位置にしか置けない自陣の駒を置き換えたりして敵の攻撃を耐えるというルールらしい。
所謂タワーディフェンスというものだろうか。
いろんな人に遊んでもらってルールに齟齬がないか、抜け穴がないかなどを探すのも目的だと教えてくれた。
うまくいけば本格的に商品として発売するのだろうか。
「マップは初心者用だし、これならなまえもしっかりと勝ちきれると思うよ」
そう言ってきた行秋はどうやらアドバイスをしてくれる気はないようだ。
もうだいたい把握した様子の彼になまえはさすが古華派の期待の星だなと思った。
――
「楽しかったー!」
その後しばらくやりたい人がいなかったこともあり何戦か連続で遊ばせてもらえた。
最後の方はヒルチャールを模した駒達の猛攻にかなり苦戦を強いられた。
だが見学のはずの行秋にもアドバイスをもらいながら辛くも勝つことができて気分もいい。
見物人たちもアドバイスや拍手をくれて少し照れくさかった。
瑞錦も得るものはあったようでまた来てねと笑顔で見送ってくれた。
「なまえずいぶん楽しんでいたね」
「うん! これも行秋が色々助けてくれたおかげだよ!」
座りっぱなしで固まった体をほぐすように伸びをするなまえ。
「んーっ! 頭使ったらお腹すいた。何か食べ物見に行ってもいい?」
「いいよ。霄市に行こうか」
なまえの言葉に行秋は苦笑した。
海灯祭は璃月の人々にとって特別なお祭りである。
岩王帝君と共にこの国を建国したといわれる仙人達へ感謝を示す意味を持つこの祭りは新年最初の満月に最大のイベントが行われる。
それまでは前夜祭と銘打って長期間屋台などが出て璃月港はいつも以上に大いに賑わう。
「なまえ! 外に行くよ!」
うとうとと微睡んでいたなまえは居間に飛び込んできた行秋の声に起こされた。
「……、ねむい」
「なまえ、せっかくの海灯祭だよ。もしかして約束したの忘れた?」
「……海灯祭?」
「そうだよ。なまえ行きたいって言ってただろう?」
行秋の言葉になまえは海灯祭が今日からだということを思い出した。
「さあ、行こう!」
そのまま引っ張られるがままなまえは外へと飛び出すことになった。
途中、庭にいたなまえの母から気をつけてとのお言葉をもらった。
今はまだ日が落ちていないため、緋雲の丘に飾られた灯は火が灯っていない。
それでも祭り特有の飾り付けはなされている。人々の気持ちも浮き足立っているのがわかる。
「夜になればもっと人が増えるのかな?」
「そうだね。夜にもいろいろな催しがあるみたいだ」
「あ、そうだ! 私やってみたいのがあったんだ!」
行秋と話しているうちになまえはこの間、広告で見た海灯祭の催しの一つを思い出した。
「たしか、埠頭でやってたはず……」
広告内容を思い出しながら今度はなまえが繋がれたままの行秋の手を引っ張った。
緋雲の丘にある階段を降りて埠頭に来た。
明霄の灯もここにあるため今回の海灯祭の中心地でもある。
霄市もたっており、賑わいを見せている。
それは後で見回るとして、まず行きたいのは……。
「機関棋譚だよー! どう試してみない?」
そんな呼び声が聞こえてなまえは行秋を引っ張った。
なまえの興奮した様子に気づいて行秋は彼女のお目当を知った。
「機関棋譚? なまえはこれが気になってたの?」
「うん! 一度やってみたかったんだ!」
そう機関棋譚だ。
すっかり目が覚め、興奮した様子のなまえは行秋に機関棋譚の説明をした。
開発したばかりのものらしく海灯祭で多くの人に試遊して欲しいらしいと。
そのことを行秋に話しながら近くに行く。
周りに何人かの人が集まっている。
机と椅子が置かれていたが椅子には誰も座っていない。
「今空いてますか?」
「もしかして機関棋譚試してくれるの?」
なまえの言葉に喜んだのは機関棋譚を宣伝していた瑞錦。
彼女は嬉しさを隠せない様子でなまえをすぐさま椅子に座らせた。
初めて遊ぶので初心者用の簡単なマップを広げて駒を並べながらルールを2人に説明してくれた。
「2人でもできるけど、どうする?」
「せっかくですが僕は付き添いなので見学しています」
瑞錦の提案を行秋は丁重に断った。
そして卓上に用意された駒を見て感嘆の声をあげる。
「結構綺麗な駒だ」
「そうだね。どこに置くか作戦を考えないと」
決められた位置にしか置けない自陣の駒を置き換えたりして敵の攻撃を耐えるというルールらしい。
所謂タワーディフェンスというものだろうか。
いろんな人に遊んでもらってルールに齟齬がないか、抜け穴がないかなどを探すのも目的だと教えてくれた。
うまくいけば本格的に商品として発売するのだろうか。
「マップは初心者用だし、これならなまえもしっかりと勝ちきれると思うよ」
そう言ってきた行秋はどうやらアドバイスをしてくれる気はないようだ。
もうだいたい把握した様子の彼になまえはさすが古華派の期待の星だなと思った。
――
「楽しかったー!」
その後しばらくやりたい人がいなかったこともあり何戦か連続で遊ばせてもらえた。
最後の方はヒルチャールを模した駒達の猛攻にかなり苦戦を強いられた。
だが見学のはずの行秋にもアドバイスをもらいながら辛くも勝つことができて気分もいい。
見物人たちもアドバイスや拍手をくれて少し照れくさかった。
瑞錦も得るものはあったようでまた来てねと笑顔で見送ってくれた。
「なまえずいぶん楽しんでいたね」
「うん! これも行秋が色々助けてくれたおかげだよ!」
座りっぱなしで固まった体をほぐすように伸びをするなまえ。
「んーっ! 頭使ったらお腹すいた。何か食べ物見に行ってもいい?」
「いいよ。霄市に行こうか」
なまえの言葉に行秋は苦笑した。