計画的悪戯試作実験
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「――休暇は満喫できたようね」
シグウィンが数日ぶりにメロピデ要塞に帰ってきたリオセスリを見て、開口一番にそう言った。それは彼の健康状態が前回あった時よりも良かったからだ。どうやら休暇は正しく機能していたらしい。
「やっぱりなまえちゃんに会えたのが良かったのかしら?」
「ああ、そうだろうな。奥さんに会えて喜ばない亭主はいないだろ? ……そういえばなまえが看護師長によろしくと言っていたな。それと、この間の礼だと言ってこれを渡してくれと頼まれた」
「そうなの? 嬉しい。ありがとう」
とても感謝していたと伝えながらリオセスリはなまえから託されたシグウィン宛の物を彼女に差し出した。シグウィンは彼から差し出された紙袋を素直に受け取った。紙袋の中を少し覗き込んだが、包み紙に包まれているためになまえからの贈り物の正体はわからない。中身は後でみようと思い、またリオセスリへと視線を戻した。その時丁度、リオセスリが背を向けて自身の執務机に向かっているところだった。動きに合わせて肩にかけただけの腕を通してない上着がゆらゆらと揺れていた。それを眺めていたシグウィンはあるものを見つけた。そしてそれが何か気がついた時、彼女は思わず笑ってしまった。
クスクスと楽しそうに笑いだしてしまったシグウィンの声が静かな部屋に響く。そのことに気がついたリオセスリが突然笑い出してどうかしたのかと振り返る。そんなリオセスリと犯人であろうなまえを思い出して楽しくなってしまったシグウィン。本来なら普段それを見かけても口をつぐむことにしているが、今回は口出しすることにした。それはお節介なシグウィンの優しさでもあった。そしてシグウィンはリオセスリの上着の袖を指差した。
「公爵……ステッカーがついているのよ」
「ん? どこだ?」
シグウィンのかけた言葉にすぐさま反応して背中を見る。
「ここよ、ほら袖の内側に……ふふ、これなまえちゃんが貼ったのね」
「……なまえが?」
上着の袖の裏。シグウィンのような背の低い者にしか見えない位置に、それは貼られていた。
「聞いてない? そのステッカーはウチがあげたのよ。ふふ、なまえちゃんの顔、似てるでしょう?」
「看護師長……、なまえはこう言う事が結構好きなんだ。変なことを教えないでくれよ」
シグウィンに指摘されて上着の袖を覗き込む。そんなリオセスリにシグウィンは得意げだ。たしかになまえっぽい姿の小さなステッカーが見える。デフォルメされたなまえの顔。眉を寄せて少しむくれた不機嫌そうな変な表情はどのような意図なのか。そうは思ったが、時々貼られているシグウィンのステッカーも形容し難い表情であった事を思い出して、リオセスリは口にするのをやめた。
「なまえちゃんとのお手紙の中でステッカーの話になったから、メリュジーヌの中で流行ってることについて教えてあげたのよ。ふふふ……、なまえちゃんも試してみたかったのね」
「ああ、なるほど……。“わかってくれる”ってそういうことか……」
シグウィンはとても楽しそうに笑った。彼女の目の前でリオセスリは謎が解けたように小さく何かをつぶやくと上着を外しはじめた。普段上着を肩にかけているだけのリオセスリには気づかれにくい場所であった。
「でもなまえちゃんは遠慮がちなのね」
袖を裏返し、破れないようにいつもより丁寧にステッカーを剥がそうとする彼を見ながらシグウィンはぽつりと呟いた。
設定
なまえ
リオセスリに(メリュジーヌの)皆がステッカーをバレずに貼ることが流行っていると知って自分も試してみたくなった。いつ分かるかなと楽しみにしている。数日後、リオセスリとシグウィンから手紙が届いた。
リオセスリ
まさかメリュジーヌ達の悪戯になまえも参加するとは思わなかった。手紙の中身はこっそりステッカーを貼った賞賛と復讐宣言。今度は家の中で悪戯が流行るかもしれない。
シグウィン
公爵の休暇がちゃんと休暇になっていて満足な看護師長。なまえにステッカーを贈った元凶。手紙の中身は公爵の反応と追加のステッカー。