宴がはじまるその前に
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翌日。
モンドで買った酒を手に鍾離となまえが絶雲の間を歩いていると、前方から見知った人物が歩いてきた。
その人を見つけたなまえは彼女に声をかける。
「申鶴さん……! こんにちは!」
彼女の名は申鶴。
なまえの友である留雲借風真君の弟子である。
ずっと師弟で仙洞で暮らして人間と関わらないように努めていたようだが、どうやら最近は積極的に人と交流をしているらしい。
「なまえか……久しいな。ん、そちらの御仁は……」
「そうでしたね! 申鶴さんはご存知ですか? こちらは璃月港にある往生堂の客卿の鍾離さん。私の夫なんです。……旦那様、こちらが前にお話しした留雲ちゃんのお弟子さんの申鶴さんです」
「なまえから話は聞いている。いつも妻が世話になっているようだな」
お互いに璃月港やこの留雲借風真君の仙洞の前にある湖で姿を見たことはあっても会釈程度で会話をしたことはなかった。
それというのもそれが申鶴の師匠である留雲借風真君の言いつけだったからだ。
なぜかとは少しばかり気になってはいたがなまえの夫であるのならばきっと訳ありの御仁なんだろうと申鶴はなまえの言葉を聞いて密かに納得していた。
だから、知り合いであるなまえが中間に立つことで2人は初めて言葉を交わしたのだった。
挨拶を交わす2人を見ながらなまえが思い出したように手を叩いた。
「あっ! ……そうそう、ちょうど良かった! 申鶴さんは、たしか……旅人さんとお友達なんですよね?」
「ああ、確かに旅人は我の友だ。だがそれがどうかしたのか?」
突然旅人の話題を出したなまえに肯定の意を示しながらも申鶴は不思議に思って尋ねた。
「実は今、隣国の風の国で旅人さんがバーテンダーをしているんです!」
「ばー、てん……だー?」
弾んだ声で話すなまえの口から耳慣れない単語が聞こえてきて申鶴は首を傾げた。
そんな彼女になまえは馬鹿にすることもなく、ごく自然にバーテンダーの説明をして、それから本題に入る。
「体験らしいのですが、お酒以外なら様々な飲み物を作ってくださるので一度行ってみてください。申鶴さんが会いに行けばきっと喜ばれますよ」
「そういうものなのか?」
赤紐の影響で感情の乏しい申鶴は今まで友と呼べるものはいなかった。
別にそれで構わないと彼女自身は思っていたけれど、とある出来事でそうもいかなくなった。
彼女は人界で生きることを選び、そして友を得た。
その最初の友、それが旅人であった。
だから申鶴は友達という物がどういうものなのか、まだはっきりと理解しているわけではなかった。
「はい! 友達に会うことはいつだって嬉しいものです!ねえ、旦那様!」
「ああ、そうだな。それに酒があれば言うことはないが……、彼は酒の飲める年ではない。ただ語り合うだけでも充分だ」
なまえの言葉に促されるようにそう話して手にしていた酒瓶を少しだけ持ち上げた鍾離を申鶴は黙って見つめた。
「……」
「申鶴さんが会いにきたとなれば旅人さんもきっと喜びますよ!」
黙ったままの申鶴になまえが笑顔で言葉を足して、お時間があれば行ってあげてください!と笑う。
なまえと共にいた鍾離なんて地図まで持ち出して行き方を教えてくれた。
熱心にその話を聞いていた申鶴になまえが同行を申し出たがそれは流石に申し訳ないような気がして申鶴は断った。
そんなふうに親切な2人に背中を押されたから申鶴は鍾離からもらった地図を片手に隣国へ向かってみることにしたのだった。
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なまえ
鍾離の嫁。前日に鍾離とは別行動して璃月を満喫して帰ってきた後、その日の出来事を話し合っていたら隣国の話になって驚いた。鍾離の話した通り、旅人の作った飲み物が美味しくて機会があればまた飲みたいなと思っている。ちなみに今回のお会計はツケではない。
鍾離
往生堂の客卿。旅人の淹れたお茶がとても美味しかったのでなまえを誘ってもう一度やってきた。帰りに買ったお酒は翌日に奥蔵山に向かう途中で申鶴とすれ違ったので留雲借風真君が暇してるなら3人(2人と1匹?)で酒盛りが始まるかもしれない。
空
見習いバーテンダー。旅人として色々忙しくしてるけどバーテンダーの体験もやってみた。なかなか筋がいいけれど時々失敗する。失敗作はパイモンが自発的に飲んでくれた。
申鶴
よく仙人と間違われる仙人の弟子の人間。留雲借風真君の弟子でなまえとも顔馴染み。鍾離のことは顔見知りではあるが話したことはなかった。丁度暇だったのでなまえに勧められた通りその足で旅人に会いに行ってみることにした。