別れに立ち会う人は幸運である
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アルベド
「もうお別れだね」
心地よい風に当たって、その風を感じたその瞬間目的の場所に辿りついたのだと実感した。そんな中でなまえがアルベドに笑いかけた。なんてないように話したその言葉を彼は思わず聞き逃しそうになった。
以前、アルベドは師匠と共に旅をしていた。けれどその師匠はある日、忽然と姿を消した。そして、その代わりに……ではないけれど一緒に旅をしたのがなまえ。
厳格な師匠とは全く異なる系統の彼女に初めはついていけなかった。でも、一緒にいればその人となりはだんだんと理解して、そして対応できるようになる。師匠との別れを経験していたのだから知っているはずだった。なまえとも別れがあることに。
そして……風の国、モンドについた日。アルベドがアリスにあった日。クレーと出会った日。出会いは別れの日でもあった。旅人であったアルベドに定住先が決まり、旅人ではなくなった日。新たな家族ができた日。
それはなまえとの別れの日でもあった。
なまえは気づいていたのだろうか。彼の心は確かに動かされていたことに。
アルベドは今も時々なまえの姿を思い出すことがある。思い出しても、どうにもならないことを知っているのに。
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