隔たりのある魂
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風龍廃墟。旧モンドと呼ばれたそこは現在では四風守護のひとつトワリンの棲家となっている。そして、その中でひときわ高い塔の途中になまえ達は到着した。
『最古の耕運機』と呼ばれるカーンルイアの兵器をアビス教団のものにさせないためである。幸いなことに、まだアビス教団は「最古の耕運機の目」がどこにあるか把握していなかったらしい。アビス教団の姿はこの高塔には見られなかった。大して苦もなくたどり着いた一行は「最古の耕運機」と思わしき動かない遺跡守衛の前に到着する。
「これだよな? よし、元素視覚で見てみようぜ!」
元素視覚。見えないものを探すのに重宝する。見えない探し物があればとりあえず元素視覚! というのがパイモンの頭には当然のように存在している。パイモンの言葉でなまえと空は元素視覚を使った。でも、何も変わった様子はない。首を傾げながらなまえは同じように元素視覚を使用している空の様子を伺った。
「? 空は何か見えた?」
「何も。なまえは?」
「だよね、私も見えない」
「なにもない? うぅ、期待してたのに……」
残念ながらなまえも空もパイモンの言葉通りに元素視覚を使うが何も見えなかった。2人の答えにショックを受けながらパイモンは悲しそうに独りごちた。
「これは『最古の耕運機』じゃないってことなのかな?」
せっかく見つけたと思って喜んだのに、これではぬか喜びになってしまう。そう思ってなまえがすっかり肩を落としているとダインスレイヴが口を挟んだ。
「『耕運機』に元素視覚を使っても意味はない。動作のエネルギーが『元素』ではないからだ」
元素ではない。つまり、テイワットで基本とされているものとは全く別のエネルギーがカーンルイアには存在していたことになる。神の恩恵を受けずに人の手で建国されたとダインスレイヴはなまえ達に話した。それはエネルギー源でさえも自らの手で発見、または創造していたということだったのか。
「俺が試してみよう」
なまえがそのように考えている間に彼女達の知らない方法を使い、『最古の耕運機の目』を見つけて取り出したダインスレイヴ。彼は手の中にある「目」をなまえ達に見せた。
「アビスの使徒がずっと探していた『最古の耕運機の目』だ」
「これが……」
「『目』……」
目というよりはおそらく核なのだろう。動力部。エネルギー源が何なのかなまえは気になったが今はそれよりもこの「目」をどうするかだ。ダインスレイヴが言うにはこの「目」の持ち主であった「最古の耕運機」は現存する遺跡守衛のもとになった個体だと言う。ダインスレイヴはプロトタイプと言っていたが、所謂オリジナルというものだろうか。
「アビス教団の思惑通り、『目』を『穢れた逆さ神像』の手に置けば……『渦の魔神』オセルの肢体を繋ぎ、機械魔神を創造することで……『天空の島にある神座を揺るがす』力を、新たに誕生した魔神に与えることができる」
「何回聞いても危険な行為だ……」
何度聞いてもおぞましい計画である。ダインスレイヴに頷く空になまえも同意した。先程、奔狼領で北風の狼が魔神の力の強大さについて語っていた。そんな魔神を意のままに操ろうとするその傲慢さ。そして、そこまでして「神座」を揺るがそうとする意志の強さ。何があればそれほどの強い思いを抱くのだろうか。ダインスレイヴがなまえ達に教えたアビス教団の目的。亡国カーンルイアとの関係性。そのカーンルイアに対して行った神の仕打ちとも関係しているのだろうか。アビス教団とはどう言うものなのか。
なまえはただヒルチャールを使役するテイワットに害をなすものという認識だったが、この計画やトワリンの腐食を経て、アビス教団をもっと知るべき……いや、知らなければならないとそう思うようになっていた。それでも、今一番考えなければならないことはこの「目」をアビス教団から守るためにはどうすればいいかである。
「じゃあ、この目はどうするんだ?」
「……このまま持っておくわけにはいかないよね……?」
「どこかに隠そう」
「いや、俺が保管する」
パイモンの疑問は最もである。あの計画を知ってしまった以上アビス教団に「目」を奪われるわけにはいかない。それならばどこかに隠すのが一番良い方法ではないかと空が提案するが、ダインスレイヴはそうではないようだ。