涙のない明日のために
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どうも心を揺り動かされているようだとなまえは思った。風の国に入った時はこんなことになるなんて思いもしなかった。かつての栄光が垣間見られるあの懐かしくも忌々しいあの地を眺めてその後、なまえは空に会った。
彼とすごして、彼の目指すものを聞いてなまえは右も左もわからぬ様子の彼にかつての自分を見た。だからなまえは彼に手を貸した。空が釣り上げたパイモンと共に言葉を教えて、文化を教えた。元素の話、一般的に知るべきことを少しずつ教えた。けれども、なまえの根底にはずっと複雑な感情があった。それを隠しておくのはなまえにとってはとても負担であった。
だからかもしれない。内在するこの感情が根底にあったからこそ、なまえはウェンティに四風守護の話をしたのかもしれない。心の中に存在するこの虚無感を違う形で彼にぶつけたのだ。なまえは自分がどうしようもないほどに最低な人間だと知っていた。いくらウェンティが優しい言葉をかけてくれようとも。なまえの底に息づくこの力は誰かを救うために得たものではなかったから。だから、ウェンティの言葉に何も返すことはできなかった。