風を捕まえる異邦人
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ジンは待っているようにと言うが、風魔龍がモンドにやってきて空が風魔龍を撃退するまでに風魔龍に対して何の行動も起こすことができないほど彼らの行動は遅れていたのだ。
人員が足りないとか、大団長が不在だとか、理由はあるかもしれないが実際に起こっている目の前の脅威を取り除けないのは国を守る組織として問題である。ジンが誠実な人物だとはわかったが、残念ながら風魔龍の対処に関して彼女というよりも騎士団に対して信用はできないと思っている。風魔龍がモンドを攻め寄せるはずがないと思っていたアンバーの言葉からもそうだが、騎士団の対応はモンド全体の安全を守るはずなのにあまりに楽観的で後手後手に回っている。予兆があるならばその前にしっかりと調査し、策を講じるべきだ。
そんな騎士団の行動を待っているだけではいつになるかなんてわからない。それならば少しでも手を貸して、それを妹につなげるために動いたほうがきっと良い。
――お兄ちゃん……!
脳裏にこちらに手を伸ばす妹の姿がよぎる。空は胡坐をかいて待っていられるほど呑気な気持ちで妹を探しているわけではない。蛍が今も無事であるという確証さえない今は少しでも早く妹の情報を得るために風神に会いたい。その足掛かりにするために西風騎士団の本部へ向かうことを了承したのだから。
誰にも言わないが空は正直少しだけがっかりしていた。たとえ情報があるとしてもそんな騎士団が守る風の国を統治しているという神はおそらくあの神とは別だろうと思った。あの神がきっとこの国を守る存在ならばこの時点でもう出てきているはずだ。いくら自由の国であろうとも神にはその国を任されている責任があると空は思っていたから。
でも、神は姿を見せず、外は暴風で天気が荒れている。吹き飛ばされた木材や何かの破片が宙を舞っているのを見た。モンド城に入った時に見えたあの花々も飛ばされているだろう。被害は相当なものになるはずだ。そんな事態になるまで放っておいたことは責められるべきことであると空は思った。だけど、空は異邦人である。だからこそ口に出すべきでないことも理解していた。
解説という名の言い訳
誤解をまねくかもしれない表現だと思いましたので前話に注意書きをしました。それについての解説というか私の考えです。
この時点での旅人は妹を助けることが第一の目的であり、ジンに問題を解決してみせると言われても妹はモンドにいるかさえもわからない。妹が健在ならまだしも、その生死さえも不明な状況で彼が呑気に待てるとは思えません。ただでさえ彼はテイワットに慣れるために急く気持ちを我慢してこの世界のことを学んでいたのです。
ジンが風魔龍についての対応が後手に回った理由を風魔龍が元四風守護だと知っていたからだとしても、この時点ではそれを知らない旅人には騎士団の対応の遅さが目につき、騎士団に丸投げできないと思われても仕方ないと思っています。
そして大団長の遠征によって今の騎士団が弱いという事実があります。騎士団では比較的しっかりしているジンやガイア、アルベト達のような頼りになる隊長がいたとしても彼らが動くのにも限界はありますし、ディルックの言うように団体として動くためには騎士団は遅すぎます。
統率がとれているともいえますが、魔神任務で旅人を指名手配した千岩軍や稲妻幕府に比べて遅いように感じました。代理団長としてまだ経験の浅いジンが代理としての(おそらく初めての)重大な局面に対して判断に迷ったために最後の一歩が踏み切れずに初動が遅れたと想像しています。傍で補佐して書類仕事を任されていたとしても、副団長のジンの上にはエウルアを一緒にモンド民から守ってくれたように頼りになる大団長が常に構えてくれていました。でもそんな彼も今はいません。ガイアの代理団長のプレッシャーが5倍になったという言葉の中にはそのことも含まれていると思います。
力を失くしたとはいえ東風の龍を殺すのはいいのか。それで神の怒りに触れたら責任はとれるかなどもあったと思います。ゲーム内でのジンのモンドに攻撃してきたから災いを終結できるという言葉にそれが集約されていると判断しました。
これもすべてジンがしっかりと周囲や先のことを考えられるからだと思います。何も考えない人だったらたぶん風魔龍を殺せばいいじゃんという短絡的な思考になるはず。あと、たぶん残された騎士の士気の低さもあるかと。
危機的状況において精鋭がいないというのもかなり痛い話ですね。
長文なのにご覧頂きありがとうございます。
それっぽいこと書きましたがプレイ時は特に何も考えてないので宿屋で休む選択肢を選びました。
なので軽い気持ちでご覧ください。