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秘密の黄昏時

 夕暮れの校舎。茜空と影のコントラスト。小さくなるざわめき。
 美術室に最後まで残っていた私の前には男子生徒。普段交流がないからか、名前もよく覚えていない。おかしいな。部員はそれほど多くはないのにーーまあいいか。
「君ももう帰りなよ」
「そうですね」
 窓の外を見て頷くと、画材を片付け、荷物を持って立ち上がる男子生徒。
「あ、そうだ。部長、下駄箱まで一緒に行きませんか」


「なんで?」

「いいよ」


















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