成り代わり主の死に方
成り代わり夢主の元の名前
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
だからよりによって、なんでこんなさ、よりによってんだよ!!!??どうしてこうも上手くいかない!!
俺は前世と前前世の記憶を鬼になって数日後の今思い出した。
鬼殺隊に擦り傷を負わされた瞬間に静電気に触れたような感覚でだ。前世より衝撃が少なかったのは前世での経験のおかげか。なんなのか。イライラする。
どっちにしろ目の前にいる鬼殺隊は鴉を飛ばしている。始末しないと面倒なことになる。何を始末するかって勿論鴉をだ!!あのクソ鴉が勝手に俺のことをあーだこーだ伝えて、爺さんが勝手に責任とって切腹して善逸が勝手にキレて俺を殺しにくんだぞ!?原因のクソ鴉が!!殺す!!
目の前の手負いの鬼殺隊を無視して真っ直ぐにクソ鴉を刻みに行く。当然鬼殺隊は俺の行動を許しちゃくれない。馬鹿かよ。俺が見逃してる間にサッサと失せろよ。俺が余所見してるからやれると思ってんのか?馬鹿か?雑魚隊員なんだから身の程を弁えろよ。こっちは殺す気失せてんのに。剣向けるんなら容赦しねぇぞ。そうじゃなくてもイライラしてんだ。あの鴉さえいなけりゃ爺さんは無駄死にしないで済むんだよ、邪魔すんなよ。なんなんだよ。
思い返せば俺は運が悪い。
上弦の壱の鬼に出くわしたり、微妙なタイミングで重要な記憶を思い出したり、高く飛ぶ鴉に向けて血気術を使おうとして不発だったり。腹は減ってくるし、鬼殺隊は俺を殺しに元気に向かってくるし。
そもそもこいつら弱いしどうせ下の階級だろ。そんなに殺して欲しいのか?鬼殺隊は俺に罪を増やして欲しいのか?こんな時、善逸なら否定するんだろうな。誰も殺すな、罪を増やすなって。俺をなんだと思ってんだよ。もう鬼なんだぞ、馬鹿だな。でも、前世の死の間際に見た阿呆面を思い出して余計な力が抜けて思考がすっきりした。
こんな雑魚共相手してる場合ではない。爺さんだ。鴉が俺の情報を届けた後、爺さんは勝手に責任取って死んでしまう。爺さんは善逸にとって唯一無二の家族なんだ、何が何でも俺のせいで死なせるわけにはいかない。自分が鬼になった罪を自分で清算してやるんだ。俺はもう人ではない、鬼になってしまった。だからこそ、ただの鬼殺隊員じゃできない俺にしかできないことを成すんだ。
そうすればきっと爺さんも善逸も、俺のことを少しは……………。
あれから夜の間だけ全力で走って、昼間は日光から身を隠しながら向かって行った。空腹には餓鬼の頃から慣れている。人を見るたび美味しそうに見えて腹は鳴るが俺は大丈夫だ。無惨の呪いは前世と前前世を思い出した瞬間にいとも簡単に解けていた。前世で死んだ直後の記憶をそのままに続きから始まったようだ。
人をあまり喰えてないから前世と比較して弱いし、精神だけ逆行してきたように感じる。どんな原理かは知らないが、もし次があるならそのときは鬼じゃなくて人でありたい。
「先生。お久しぶりです。お元気そうで良かった」
「獪岳…!本当に、鬼に堕ちたのか…」
「鬼になっただけで、俺は以前と変わりませんよ。先生、ここに俺が来たのは、誰にも先生の命を奪わせないようにする為です。だから、俺がこれから何をしても自害なんてしないでくださいね」
俺は爺さんの言い分なんて聞く気は無い。何を聞いたって俺の意志は変わらないからだ。爺さんを生かす。そしてこれ以上、人を殺さず罪を重ねず、上弦の壱を俺がなんとかする。これが今できる俺にとって正しい選択だ。
俺は前世と前前世の記憶を鬼になって数日後の今思い出した。
鬼殺隊に擦り傷を負わされた瞬間に静電気に触れたような感覚でだ。前世より衝撃が少なかったのは前世での経験のおかげか。なんなのか。イライラする。
どっちにしろ目の前にいる鬼殺隊は鴉を飛ばしている。始末しないと面倒なことになる。何を始末するかって勿論鴉をだ!!あのクソ鴉が勝手に俺のことをあーだこーだ伝えて、爺さんが勝手に責任とって切腹して善逸が勝手にキレて俺を殺しにくんだぞ!?原因のクソ鴉が!!殺す!!
目の前の手負いの鬼殺隊を無視して真っ直ぐにクソ鴉を刻みに行く。当然鬼殺隊は俺の行動を許しちゃくれない。馬鹿かよ。俺が見逃してる間にサッサと失せろよ。俺が余所見してるからやれると思ってんのか?馬鹿か?雑魚隊員なんだから身の程を弁えろよ。こっちは殺す気失せてんのに。剣向けるんなら容赦しねぇぞ。そうじゃなくてもイライラしてんだ。あの鴉さえいなけりゃ爺さんは無駄死にしないで済むんだよ、邪魔すんなよ。なんなんだよ。
思い返せば俺は運が悪い。
上弦の壱の鬼に出くわしたり、微妙なタイミングで重要な記憶を思い出したり、高く飛ぶ鴉に向けて血気術を使おうとして不発だったり。腹は減ってくるし、鬼殺隊は俺を殺しに元気に向かってくるし。
そもそもこいつら弱いしどうせ下の階級だろ。そんなに殺して欲しいのか?鬼殺隊は俺に罪を増やして欲しいのか?こんな時、善逸なら否定するんだろうな。誰も殺すな、罪を増やすなって。俺をなんだと思ってんだよ。もう鬼なんだぞ、馬鹿だな。でも、前世の死の間際に見た阿呆面を思い出して余計な力が抜けて思考がすっきりした。
こんな雑魚共相手してる場合ではない。爺さんだ。鴉が俺の情報を届けた後、爺さんは勝手に責任取って死んでしまう。爺さんは善逸にとって唯一無二の家族なんだ、何が何でも俺のせいで死なせるわけにはいかない。自分が鬼になった罪を自分で清算してやるんだ。俺はもう人ではない、鬼になってしまった。だからこそ、ただの鬼殺隊員じゃできない俺にしかできないことを成すんだ。
そうすればきっと爺さんも善逸も、俺のことを少しは……………。
あれから夜の間だけ全力で走って、昼間は日光から身を隠しながら向かって行った。空腹には餓鬼の頃から慣れている。人を見るたび美味しそうに見えて腹は鳴るが俺は大丈夫だ。無惨の呪いは前世と前前世を思い出した瞬間にいとも簡単に解けていた。前世で死んだ直後の記憶をそのままに続きから始まったようだ。
人をあまり喰えてないから前世と比較して弱いし、精神だけ逆行してきたように感じる。どんな原理かは知らないが、もし次があるならそのときは鬼じゃなくて人でありたい。
「先生。お久しぶりです。お元気そうで良かった」
「獪岳…!本当に、鬼に堕ちたのか…」
「鬼になっただけで、俺は以前と変わりませんよ。先生、ここに俺が来たのは、誰にも先生の命を奪わせないようにする為です。だから、俺がこれから何をしても自害なんてしないでくださいね」
俺は爺さんの言い分なんて聞く気は無い。何を聞いたって俺の意志は変わらないからだ。爺さんを生かす。そしてこれ以上、人を殺さず罪を重ねず、上弦の壱を俺がなんとかする。これが今できる俺にとって正しい選択だ。