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祓魔学園 ※うちの子中心、そのうちBL

約束の時刻5分前にチャイム音は鳴った。
各々が各部屋に戻り、ひそひそと話し始める。
「こうりいなくなるの?」
「バカ、それは話題にしないって話じゃん」
「だって……」
壁が薄いもんで話の内容は割と鮮明に聞こえてきた。
やっぱり家族は僕を気遣っててくれていたらしい。
チクリ。

「絞李くん、ちょっと来てくれるかしら」
あー、ついにゲームオーバーらしい。
おばさんからの呼び出しだ。
僕は同室の家族に「行ってくるね」と短く別れを告げると部屋を後にした。


………一体これはどういうことなんだろう。
大きなキャンピングカーに乗る僕。…と7人の家族。
僕含め8人のこどもが後部座席でぎゅうぎゅう詰めで肩を並べて座っている。
これ大丈夫なのか、警察に見つかったら怒られるのでは…
じゃない、そうじゃない。そんなことより何故僕以外に家族が乗っているんだ。
「こうりー!見てよ!!海!ぼく初めて見たー!!!」
「あ、、あぁ、僕も初めて見たよ」
家族たちは呑気なものだな全く。


時を遡ること数十分前。


「はじめまして、絞李っていいます。」
「えぇ知ってるわ。今日から君たちの家族に入れてもらえると嬉しいわ」
「そりゃもちろんです、よ、、ん……………?」
君たち、、?たち?あれ、おばさんからは僕を引き取りたい人達がいるとしか聞いてないんだけどな…
「あちゃー!ごめんね絞李くん!零士さんご夫婦は絞李くん含め8人引き取ってくださるのよ!ちょっと色々説明をはぶきすぎちゃったかしら、ごめんね;;;;」
おばさん、なんでそんな大事な説明はぶいたのさ。
家族たちのあの様子だと僕以外もこの事を知ってないぞ、さっきまでの皆とのちょっと気不味い空気はなんだったんだちくしょうめ。

なんてことがあって今に至るのだ。
「ちょっwwwwとww兄さwwwwwwその表情なにwwwwwwwwwwウケるんだけどwwwwwwwwwww」
「あはははは!ほんとだー!」
「えっ」
さっきまでの事を思い出している間、僕の顔は弟の1人である亜喪(あも)によるとどうやら残業終わりのサラリーマンのようだとかなんとか。
いや残業終わりのサラリーマンの顔ってどんなだよ、見たことあるのか亜喪は。
游も何便乗して笑ってるんだやめなさい。
ちなみに游も僕の可愛い弟の1人である。
可愛くなかったら今頃怒ってる所なんだからな!もう…

そうこうしているうちに目的地へとたどり着き、車のエンジン音は消えた。

僕達が車から降りると新しいお母さんが笑顔でこちらを向いた。
「さぁ、今日からここが君たちの家になるのよ」
その辺の家に比べると結構大きめで、なんと三階建てになっている新居。
それを見て楽しみだ、嬉しいな、と心を弾ませるもの、逆に新しい家族と馴染めるのか心配になる人、など色々いた。
ちなみに僕は前者の方で少しワクワクしている。
これはもしかして個室、、なんてものがあったりするんじゃないか、とか。
いやでも可愛い弟達の寝顔を見ることができないのはあまりにも辛すぎる、個室は無しだな。
いやだからちがう、そうじゃない。
「お母さん、お父さん、今日からよろしくお願いします」
「あっ、……僕も、よろしくお願いします」
兄さんのあとに続いて他の兄弟達も続々と挨拶をした。
ほら見てみろ。兄さんに先に言われてしまったではないか。
これじゃあ傍から見たら人が挨拶したところを見て思い出したからついでに言った、みたいに思われてしまうじゃないかくそう。
こんなところでも兄さんにはかなわないってか。やっぱ兄さんはすごいな。
「うふふ、お母さんだなんて…………嬉しいわ、みんなありがとう。こちらこそ、今日からよろしくね!」
「父さんか、、いや呼ばれてみると嬉しいものだな。はっはっは!」
「お父さんったらうふふ…」
とても仲のいい夫婦なんだなぁ、、僕達(10歳)の目の前で堂々と恥ずかしげもなくイチャつけるんだから。
見てるこっちが恥ずかしくなる夫婦だ。
そんな夫婦のおかげか、新しい生活を不安がっている様に見えた兄弟達も緊張がほどけたようで良かった。



⚠️ あの、すごい今更やけど皆の幼少期の性格多分違ってる。ちょっと詳しい詳細が出るまでアレなんで直しません。生ぬるい目で読んでね(くそ ⚠️
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