LOVEから伝わるHAPPY KISS
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「彼氏に好きって言われる?」
それは何気ない、天気のいい昼下がりの友達との会話。お弁当の卵焼きをつついていた私は首を捻る。
「あんまり言われないけど…」
「やっぱ男ってそうなのかなー!!」
どうやら彼氏とのやり取りに不満があるらしい友人は両手を机に投げ出しぶつくさと文句を並べていた。
私はと言うととうの本人のことよりも自分の事に思考がシフトしてしまっている。
私の彼氏、修善寺鏡太郎はなんというかまあ、やる気のない天才肌という感じの男。
いつでもどこでも目を離したら寝落ちてるようなタイプで、幼なじみの霧島君曰くお風呂ですら寝るらしいので割と重症である。
ここまで書くといい所なしに聞こえるがあれで想定外な事をしてくるところもあり、実のところ付き合っているのも彼が告白してきたからだったりする。
…まあ、ふわっと「俺あいのこと好きかも」と言われただけなんだけども。
そうこう考えているとやっぱりこれって付き合ってるのだろうか、というところからなんだかふわっとしてきてしまう。
ふわっとしてるのは彼の癖毛だけで十分だ。
「…で、突然そんな話になったの?」
「そういうこと」
放課後珍しく部活に行かず私に会いに来たという鏡太郎は、現在公園のベンチで私の膝を枕に寝落ちる寸前だった。
もはや聞いてないんだろうなと半ば諦めながら今日の出来事を話していたから、返事が返って来た事に少し驚いてしまう。
「可愛い、ってそんなよく言う言葉でもなくない?」
「いやまあそれはそうだけど」
さして興味無さそうな返答にですよね、と心の中で相槌を打ちながらため息を吐く。
「だって俺が可愛いって言っても言わなくてもあいが可愛いことは変わらないでしょ」
さらりと投げられた言葉があまりにも唐突で、何を言われたか理解するまでにたっぷり1分半かかったと思う。
「…へ?」
「だから俺が可愛いって言わなくてもあいは可愛いんだから、それじゃ駄目?」
さも当然だと言うように、
もちろん悪びれる筈もなく。
なんでもない事のように彼が語るそれは、多分どんな女の子でもときめかせてしまうだろう言葉。
「鏡太郎、そんなこと思ってたの…?」
「じゃなきゃ付き合ったりしなくない?」
眠りに落ちかけて薄くなった瞳が何を思うのが、私には見抜けない。
あぁ、もう、ずるい男だ。
小さくため息を1つ。
負けました、と声には出さずに呟いて
私はふわふわの癖毛を優しく撫でた。
膝の上の彼はともすると大きな猫の様に可愛くて、全く本当にずるい人だ。
それは何気ない、天気のいい昼下がりの友達との会話。お弁当の卵焼きをつついていた私は首を捻る。
「あんまり言われないけど…」
「やっぱ男ってそうなのかなー!!」
どうやら彼氏とのやり取りに不満があるらしい友人は両手を机に投げ出しぶつくさと文句を並べていた。
私はと言うととうの本人のことよりも自分の事に思考がシフトしてしまっている。
私の彼氏、修善寺鏡太郎はなんというかまあ、やる気のない天才肌という感じの男。
いつでもどこでも目を離したら寝落ちてるようなタイプで、幼なじみの霧島君曰くお風呂ですら寝るらしいので割と重症である。
ここまで書くといい所なしに聞こえるがあれで想定外な事をしてくるところもあり、実のところ付き合っているのも彼が告白してきたからだったりする。
…まあ、ふわっと「俺あいのこと好きかも」と言われただけなんだけども。
そうこう考えているとやっぱりこれって付き合ってるのだろうか、というところからなんだかふわっとしてきてしまう。
ふわっとしてるのは彼の癖毛だけで十分だ。
「…で、突然そんな話になったの?」
「そういうこと」
放課後珍しく部活に行かず私に会いに来たという鏡太郎は、現在公園のベンチで私の膝を枕に寝落ちる寸前だった。
もはや聞いてないんだろうなと半ば諦めながら今日の出来事を話していたから、返事が返って来た事に少し驚いてしまう。
「可愛い、ってそんなよく言う言葉でもなくない?」
「いやまあそれはそうだけど」
さして興味無さそうな返答にですよね、と心の中で相槌を打ちながらため息を吐く。
「だって俺が可愛いって言っても言わなくてもあいが可愛いことは変わらないでしょ」
さらりと投げられた言葉があまりにも唐突で、何を言われたか理解するまでにたっぷり1分半かかったと思う。
「…へ?」
「だから俺が可愛いって言わなくてもあいは可愛いんだから、それじゃ駄目?」
さも当然だと言うように、
もちろん悪びれる筈もなく。
なんでもない事のように彼が語るそれは、多分どんな女の子でもときめかせてしまうだろう言葉。
「鏡太郎、そんなこと思ってたの…?」
「じゃなきゃ付き合ったりしなくない?」
眠りに落ちかけて薄くなった瞳が何を思うのが、私には見抜けない。
あぁ、もう、ずるい男だ。
小さくため息を1つ。
負けました、と声には出さずに呟いて
私はふわふわの癖毛を優しく撫でた。
膝の上の彼はともすると大きな猫の様に可愛くて、全く本当にずるい人だ。
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