snow white
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春。
待ちに待った新しい制服に袖を通す。今日から兄と同じ学校に通うことに喜びを隠せない少女は、鏡の前で満面の笑みを浮かべている。
「よし!」
少女は鼻歌を歌いながら制服を着終えると、満足気な声を上げた後にくるっと一回転した。そして軽快な足取りで自室を出ると、隣にある部屋の扉を静かに開いた。隙間から見えるのは、ベッドの上で人型に膨れている上布団。すでに起きていたリボーンと目が合い、少女は悪戯な笑みを返すと、音を立てないように部屋に入る。ベッドの側に立ち上布団を掴むと、そのまま勢いよく引っ張った。
「おっはよー、おにーちゃん!!」
「うわあぁあ!!?」
ベッドの上で寝ていた兄---沢田綱吉ががばりと起き上がる。
「白雪・・・。」
「いい朝だね!」
「普通に起こせよ・・・!」
白雪と呼ばれた少女は、寝癖のついた頭を抱えながら恨めしそうにする兄をくすくすと笑った。
「お兄ちゃん、今日から同じ学校だよ!」
白雪は綱吉の前で先ほど鏡の前でしたように、くるりと回った。綱吉はまじまじと白雪を見た後に頷く。
「うん、よく似合ってるね。」
「えへへ。」
白雪は嬉しそうにはにかむ。綱吉は思わず白雪の頭を撫でた。
ある日綱吉の父親が何処からか連れてきて、今日から家族だと言ったことが、ふたりの関係の始まりであった。
つまり、兄妹ではあるが血の繋がりはない。
あれから考えると大きくなったよなぁ、と撫でる手を綱吉は止められずにいた。白雪も喜んでそれを受けて入る。
「お前ら、遅刻すっぞ。」
リボーンの一言で兄妹は現実に戻る。
今日は、白雪の入学式だ。
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