「ねぇ、パパ？」

「ん？どうした？」

シャンクスの顔を見上げながら言った。

「ママはー？」

朝からこの質問が何回聞いたか。

朝起きるとアイカの姿がないため不思議に思うと思いきちんと説明した。

【ママはお仕事で今日１日いない。明日になれば帰ってくるから１日良い子でいような】と。

３歳の子にこんな事を言うのは寂しいのかもしれないが父もいれば仲間達もいる。

アイカがいなくても泣いたことはない。

寂しくはないと思っていたがやっぱり寂しいのだろうか？

「アイリが良い子にしてたらすぐ帰ってくるよ」

「・・・わかった」

本当にわかっているのだろうか？

その後は幹部達が自分の嫁の話をし始めた。

既婚者もいれば未婚者もいる。

既婚者はどれだけ自分の嫁がすばらしいか話していた。

シャンクスも、もちろんアイカの話をしていた。

それを楽しく聞き、意味はわかっているのか、わかっていないのか不明だがそれでも笑顔で聞いているアイリ。

いや、こういう雰囲気のが好きなのかもしれない。

「ところでアイリは誰と結婚するんだ？」

幹部の１人がお酒の力を借りとんでもない質問をした。

ところが次の答えでさらにとんでもない答えが返ってきた。

「アイリはね、大きくなったらベックと結婚するの」

「！！！」

その答えで赤髪海賊団の船の中が一瞬にしてフリーズした。

仲間達もこっちを見ながら固まっていた。

１番驚いたのは副船長かもしれない。

なんで今副船長の名前が出て来たのだろう？

そして１番ビックリしたのはシャンクスかもしれない。

さらに続けた。

「この前ね、ベックにどうしたら結婚出来るのか聞いたの。
そしたらアイリが大きくならないと結婚出来ないって言われたの」

「・・・あー、そんな話したような・・・」

ベックが思い出したように言った。

子供の言う事だ。

真剣に受け取る事はない。

これからの人生たくさん色んな人と出会う。

ベックだけが男じゃない。

それに何年、年十年先の事なんてわからない。