眩しい朝日がカーテンの隙間から漏れる。

アイカは大きく伸びをして自室を出た。

この時間ならみんな朝食を食べている頃だからキッチンへ向かう。

キッチンのドアを開ける前から仲間達の大きな笑い声や喧嘩する声が聞こえる。

そしてドアを開ける。

「おはよう」

大きな声であいさつしたが半分かき消されるアイカの声。

それでも気づいてくれる仲間もいる。

「アイカ、こっちだ！」

そう言い手を上げ合図してくれているのが大頭シャンクス。

アイカは移動しお頭や副船長や幹部達のそばに座った。

「遅かったじゃないか」

向かいに座っているシャンクスが話しかけられる。

「うん、寝坊しちゃった・・・」

ぺロっと舌を出し笑うアイカ。

「珍しいな。寝坊なんて」

横に座っている副船長が話しかける。

「うん。ベックに借りた本が面白くて」

横に振り向いた反動でアイカの髪の毛が動く。

「アイカ、それどうした？」

１番初めに気づいたのが肉をほおばっているルウ。

その一声で周りがアイカに注目する。

「！！！」

そうみんな気づいてしまった。

アイカの首にある赤いマーク。

当の本人は自分で見えないため何のことだかわからない。

周りからは「お頭ー見せ付けるなよ」や「昨晩は寝かせてもらえなくて今日寝坊したんじゃねェ？」などシャンクスに冷やかしの言葉。

シャンクスは下を向きプルプル震えていた。

「誰だー！？！？」

震えていたかと思うといきなり立ち上がり食堂にいる全員にその声は響き渡った。

怒りでプルプル震えながら仲間達の胸座を掴み「お前か！？」「お前がやったのか！？」

仲間を疑って周るシャンクス。

「ねぇベック、私がどうしたの？なんか変？」

「首のところに・・・」

「首？」

「鏡見て来いよ」

食堂を飛び出していくアイカ。

自分の部屋に行き鏡を見た。

その瞬間部屋から悲鳴が聞こえた。

「きゃぁぁぁー！」

その声でシャンクスは我に返りアイカの後を追いかけた。