「遅すぎる・・・！」

副船長は火につつまれている建物を見ながら思う。

事情を知らされていない仲間が全員集まってきた。

ー俺が助けに行きますー

ー俺だって行きますー

数多くその声が上がったが副船長が全部断った。

ー無駄死にすることはないー

その一言で仲間達の行動が止まる。

副船長は幹部達にある言葉を耳打ちした。

「後３分たっても出て来なかったら俺が行く」

「海賊団の２トップがいなくなってどうするんだよ？」

「副船長だけでもここに残れよ」

そんな声も上がったが副船長は首を縦に振らなかった。

「・・・あちィー！！！」

シャンクスの手に火の粉が落ちてきた。

気がつくシャンクス。

ハッとする。

俺がなんで弱気になってたんだ？

アイカを見れば自分のむなしさに気づいた。

ごめんな、こんな弱虫が惚れた男で。

ごめんな、こんな弱虫が一統を引いているお頭で。

気を強く持ちアイカをおぶり、周りが火に包まれながらも出口に向かう。

外

「良し！俺は行く！」

全員が止めるのも無視して入ろうとした。

その時２人が出てきた。

「お頭！！」

「アイカさん！！」

「アイカを先に・・・頼む・・・！」

その言葉だけ残しシャンクスはアイカをおぶったまま倒れた。