３人は驚いた。

「・・・な、何言ってんだよ？ベックだろ？」

驚きを隠せないままホンゴウが答えた。

「ベック？・・・ああ、副船長のベックマンさんね」

「！」

その呼び方はアイカがこの船に来た頃の呼び方だった。

思い出したようだが、ずっと前の記憶だった。

「おい、何の冗談だよ？」

「え？・・・何が？」

「お前とベックは付き合ってるんだぞ！」

シャンクスは見かねて助け船を出した。

「何言ってるの？私はシャンクスと付き合ってるんだよ？」

「！」

確かに前はシャンクスと付き合っていた。

理由は聞いてないがシャンクスにフラれちゃった・・・！

そう言っていた事もあり、すごく落ち込んでいたからベックマンが慰め、弱っている所に着け込みアイカを口説き落とした。

「ホンゴウ、これはどう言う事だ？」

「わからねェが・・・記憶喪失に近いな」

『記憶喪失！？』

２人は同時に言った。

「？」

当の本人には何の事だかわからないようだ。

「本当に俺がわからねェのか！？」

アイカの腕をつかみ力を入れた。

「痛・・・！やだ！止めて！ベックマンさん！」

「ベックやめろ！」

シャンクスとホンゴウで止めに入る。

ベックマンは息が切れていた。

そして医務室を出て行った。

「アイカ、大丈夫か？」

「・・・はい」

「とにかく今日は１日ここで安静にしてろ」

「え？・・・でも私どこも悪くないですよ？」

いや、記憶喪失だろ？

と言いたいが言えなかった。

「お頭、話がある」

指で部屋の外に出るよう合図した。