翌日


「なァ、アイカ知らねェか？」

「いや、見てないっすね」

「そうか」

朝食を街で一緒に食おうと思ってアイカの部屋に行ってもいなかった。

船の中にいるのだろうと俺が探し回っても見つからねェ。

誰も見てねェと言う。

俺が探しても見つからねェから、おそらく船の中にはいねェ。

誰かと街に行ったのか？

モヤモヤしていたら、たった今、街から戻って来たシャンクスに声をかけた。

「お頭、アイカ見なかったか？」

「アイカ？・・・ああ、さっき会ったぞ？」

「１人で街にいるのか？」

「・・・詳しくはわからねェが、たぶん１人だったと思うぞ？声かけたらこれから宝物を増やしに行くの。すぐ戻ると言って走って行ったが？」

「宝物？増やす？」

「それ以上はわからねェよ。気になるなら探しに行けば良いだろ」

「・・・・・・」

「ふァ～！俺は少し寝るからな」

大きなあくびをし船長室へ行ってしまった。

探しに行くか？

でもどこにいるのか見当もつかねェ。

でもなんで俺に黙って行ったんだ？

またモヤモヤして来た。

そうこう考えているうちに１０分も経たないでアイカは走って帰って来た。

「ベック！おはよう！」

「アイカ、俺に黙ってどこに行ってた？」

え？少し怒ってる・・・？

「黙って行ったのはごめんなさい！でも宝物を増やして来たの！あとでベックにもあげるね！」

手と手を合わせて謝る仕草をした。

「宝物ってなんだ？」

「それはあとのお楽しみ！朝食、食べに行こう！着替えて来るからここで待ってて！すぐ行くから！」

走って自分の部屋に行った。

俺の言いたい事を全部自分の言葉で止めやがって・・・。

まァ、良いだろう。

後でくれると言うんだ。

俺をそれだけ待たせると言う事は、すごく良い物なんだろうなァ？

楽しみじゃねェか。

「ベックお待たせ！」

さっきとは違う服だった。

「行こう！」

街に降りて行った。