「・・・だろうな。何か隠してるだろう」

アイリをベットに座らせて自分も横に座った。

「・・・・・あ・・・あのね」

そう言った後、沈黙が続いた。

何秒だろう？

何分だろう？

ベックマンはアイリから話してくれるまで待った。

「・・・・・・ベック・・・・・」

これ以上言葉が出ない。

上手い言葉が見つからない。

「・・・・・私ね・・・・」

こうしてても話は進まないから思い切って言ってみた。

「・・・に・・・妊娠・・・したみたいなの・・・」

「・・・・・妊娠・・・？」

ベックマンも目を見開いて驚いている。

アイリは次にベックマンの口から言わられる言葉が怖かった。

ーおろせー

ーガキは嫌いだー

ーガキの面倒まで見れないー

ー産むなら２人ともこの船から降りろー

そんな言葉が頭をよぎる。

「・・・・・本当か？調べたのか？」

「・・・わからない。でも・・・毎月来るものも来てないし、さっき、つわりみたいなものもあったの・・・」

まだビクビクしていた。

ベックマンが口を開く度に怖い。

「もし、本当だったら・・・・産んでくれ」

「！！」

顔を上げベックマンを見た。

「えっ・・・！？良いの・・・？」

「ああ、アイリとお腹の子ぐらい守ってやるよ」

すごく優しく安心させる顔で言った。

その瞬間アイリの目から涙があふれた。

「・・・ベック・・・！子供嫌いなんだと思ってたぁ。良かったぁ・・・・！」

こらえていた涙があふれだした。

「ふっ、俺がいつ子供嫌いって言ったんだよ？」

「だってぇ・・・・・」

「アイリ、ずっと子供欲しいって言ってたじゃねェか。その夢が叶ったんだぞ？」

「・・・うん！！」

旦那様のOKと安心感でほっとしたアイリ。

「・・・ん？と言うことは今日ずっと妊娠の事で悩んでいたのか？」

コクンと頷いた。

「はぁ・・・バカだな。早く言えよ」

「だって・・・ベックの口から何言われるかと考えたら・・・」

「俺、そんなに信用ないか？」

首を横に振った。

ベックは横からアイリのお腹に優しく手を置いた。

「元気な子産んでくれ」

「うん！」

そして街に着き検診してもらい見事妊娠していました。