「・・・・・に、逃げろ」

その時ベックマンの声が聞こえた。

「ベック！？」

ベックマンの前に立ちはだかっていたがアイリは横にしゃがんだ。

「ベック大丈夫？もうすぐ助けてあげるから、待ってて！」

「だ・・・だめだ・・・！アイリ逃げろ・・・」

「ベックならあんな男２人ぐらい余裕で倒せるのに私のために・・・！」

その途端アイリの目つきが変わった。

父親のシャンクスの本気で怒った時の目つきと同じになった。

「・・・！！」

空気が変わる。

ベックマンを始め、敵の３人もビックリした。

「なっ・・・何？この子・・・！？」

「姐さん、この女ただの女じゃないぜ！」

父親ゆずりの人を怯えされる目。

そう思うとベックマンの意識が飛んだ。

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ゆっくり目を開けた。

見慣れた天上だった。

自分の部屋だとすぐにわかる。

「・・・・・・・・・」

助かったのか？

アイリは無事か？

体を動かしたいが言うこと聞かねェ。

体中が痛てェ。

なんとなく体中が包帯で巻かれてるような気がした。

その時誰かが静かに部屋に入って来た。

誰だ？

ベットに近づいてきてわかった。

「・・・アイカ・・・」

「え？ベック！？気が付いた！？」

途端に出入り口に向かって叫んだ。

「アイリー！！ベックの意識戻ったわよ！！」

その言葉でこっちの部屋に駆け寄ってくる足音多数。

「ベック！！」

その声と同時に部屋にアイリが入って来た。

「良かったぁ！このまま意識戻らなかったらどうしようかと思った・・・！！」

ベックマンの体には触れないよう横で半分泣きながら言ってるのがわかった。

「私のせいで・・・！あんな男２人ぐらいベックだったら簡単に倒せるのに・・・！」

「・・・どっちにしろ・・・俺は鎖に縛られて動けなかった」

「嘘！嘘つかないでよ！あんな鎖ぐらいベックなら簡単に外せたでしょ！？相手の様子見てたんでしょ？私が人質になっちゃったから仕方なく殴られたんでしょ？」

「そんな事・・・・」

「わかるよ！」

そんなことねェと言い切る前にアイリの言葉に遮られた。

「そんな事わかるよ！だって夫婦だもん！！ベックの考えている事ぐらいわかるよ！！」

「！」

「アイリ、そんな大きな声出さないで。ベックは病人よ？」

「ママぁ・・・・」

アイカに抱き着き完全に泣いていた。

アイカは優しくアイリの頭を撫でていた。

「おう、目覚めたか？」

「・・・お頭・・・」

シャンクスを始め後ろには幹部が入って来た。

シャンクスはベットの横においてあった椅子に座った。